Outlookでメールは使えるのに古いスマホや別PCから連絡先をインポートする段階で手が止まっていませんか？
ここでは、長年Windows環境で培った実体験をもとに、ファイル形式ごとの準備から取り込み後の確認までを手順を飛ばさず順番に解説するため、途中で迷うことなく大切なアドレス帳をすぐに使える状態へ整えられます。
まずはご自身の環境に合わせてCSVやvCardを用意し、案内に沿って操作を進めてみてください。数分後にはメール作成画面に知り合いの名前が並び、移行の不安が解消されるはずです。
Outlookで連絡先をインポートする手順をゆっくり進めよう
連絡先のインポートは「難しそう」と思いがちだけど、大丈夫です。ここではゆっくり進められる３つの方法を紹介します。
- CSVファイルからインポート：Excelやスプレッドシートで連絡先をまとめたあとに読み込むので汎用性が高い方法です。
- vCard（VCF）からインポート：スマホでエクスポートしたvCardをそのまま取り込めるので手軽です。
- 別のOutlookアカウントからコピー：会社とプライベートなど複数アカウントの連絡先をまとめたいときに便利です。
CSVファイルから取り込むやり方
CSVファイルから連絡先を取り込む方法は、大量のデータを一括で扱いたいときにぴったりです。Excelやスプレッドシートで事前に氏名やメールアドレスなどをまとめて編集できるので、ひとつずつ入力する手間をぐっと減らせます。
取り込み時にはOutlookのインポート機能で読み込むだけなのでシンプルです。項目ごとの対応づけ（フィールドマッピング）をしっかり設定すれば、電話番号や住所まですべて正しく登録できます。すでにCSVで連絡先リストを持っている人や、社内の共有リストを活用したいときにおすすめの方法です。
①元のアドレス帳をCSVで保存する
まずはOutlookにある連絡先をCSV形式で取り出します。あとでインポートしやすくするための重要な作業なので、ゆっくり進めていきましょう。
Windows版Outlookを立ち上げて、画面左下の<強調>People（連絡先）アイコンをクリックします。
上部メニューの<強調>管理をクリックし、表示された一覧から<強調>エクスポート連絡先を選択します。
エクスポートの画面でファイル形式を<強調>CSV（コンマ区切り）にして、エンコードはそのまま<強調>UTF-8を選びます。
保存ダイアログが開くので、分かりやすい場所（デスクトップやドキュメント）を選び、ファイル名を付けて<強調>保存をクリックします。
保存したCSVは文字化けしやすいので、Excelで開く場合は必ずUTF-8として読み込むようにしてください。
②Outlookを開き左上のファイルタブを押す
デスクトップのOutlookアイコンをダブルクリックして起動します。画面が表示されたら、左上の「ファイル」をクリックしてください。キーボード操作ならAlt+Fが便利です。
③開くエクスポートを選びインポートエクスポートをクリックする
Outlook画面の左上にあるファイルタブをクリックします。
左側のメニューから開く＆エクスポートを選ぶと、右側に操作項目が並びます。
その中のインポート/エクスポートをクリックして、データ取り込みのウィザードを起動しましょう。
④他のプログラムまたはファイルからのインポートを選んで次へを押す
表示されたインポート元の一覧から他のプログラムまたはファイルからのインポートをクリックして選択します。
選択ができたら右下の次へボタンを押して、ファイル形式の指定へ進みます。
⑤カンマ区切り値CSVを選んで次へを押す
ファイルの種類の一覧からカンマ区切り値CSVをクリックします。
Excel形式やタブ区切りも並んでいるので、CSV（Comma Separated Values）を見落とさないように注意してください。
選択が終わったら画面右下の「次へ」ボタンを押して進みます。
CSVの文字化けを防ぐには、保存時にUTF-8（BOM付き）を選んでおくのがおすすめです。
⑥参照ボタンでCSVファイルを指定し重複処理を選んで次へを押す
「参照」ボタンをクリックしてファイル選択ダイアログを開きます。保存先フォルダでインポートしたいCSVを選んで「開く」を押してください。
プルダウンから重複した連絡先の扱い方法を選びます。既存データを更新したいときは「重複する連絡先を置き換える」を選んで「次へ」をクリックしてください。
CSVの列見出しがOutlookのフィールド名と異なる場合は、次画面で手動マッピングが必要になることがあります。
⑦取り込み先で連絡先フォルダーを選び完了を押す
インポート画面の「連絡先を保存するフォルダー」リストから、取り込み先にしたいフォルダーをクリックして選びます。もし表示されていない場合はリストをスクロールして探してみてください。
フォルダーを選べたら画面下の完了ボタンを押します。これでCSVの取り込みが終了し、選んだフォルダー内に連絡先が反映されます。
取り込み先フォルダーを間違えると後で探すのが大変です。リスト名をよく確認してから選んでください。
⑧フィールドの対応付け画面で列名を確認しOKを押す
インポートウィザードがCSVファイルの見出しとOutlookの連絡先項目を並べて表示します。まず、CSVの列名とOutlookのフィールドが合っているかをチェックしてください。
必要に応じて、該当するフィールドの右側にあるドロップダウンから正しい項目を選び直しましょう。長いヘッダー名は切り捨てられる場合があるので、表示が不明瞭なときはCSVファイル側で見出しを短くすると安心です。
すべての列が正しく対応付けられたら、画面下部の「OK」をクリックして次へ進みます。
フィールドの対応付けがずれていると住所や電話番号が別の項目に入る可能性があるので要注意です。
vCardファイルをまとめて読み込むやり方
vCardがたくさん並んでいると、ひとつずつ取り込むのはかなり手間ですよね。PowerShellを使うと、複数のvcfファイルをまとめて一つのファイルにすることができます。
まとめたファイルをOutlookにインポートすれば、連絡先が一気に読み込まれるので、大量の連絡先を追加するときにとても便利です。
①取り込みたいvCardを一つのフォルダーに集める
まずはOutlookにまとめてインポートしやすくするために、取り込みたいvCard（.vcfファイル）をすべて一か所に集めましょう。ファイルがバラバラだと手動で選ぶときに探し回って疲れちゃうので、最初にフォルダーでまとめるのがコツです。
デスクトップやドキュメント直下に「vCardまとめ」などわかりやすい名前のフォルダーを作成します。
エクスプローラーで各デバイスやバックアップ先から拡張子が「.vcf」のファイルを選択して、先ほど作ったフォルダーにドラッグ＆ドロップします。
フォルダーを開いて右上の検索ボックスに「*.vcf」と入力し、すべてのvCardが集まっているかをチェックします。
②フォルダー内のvCardを全選択し右クリックで開くを選ぶ
エクスプローラーで先ほどvCardをまとめたフォルダーを開きます。画面内でCtrl+Aを押して全ファイルを選択してください。選択できたら、どれかファイル上で右クリックしてメニューを表示し、「開く」を選びます。
するとOutlookが起動して連絡先のインポート画面が次々に表示されます。確認画面が出たら「OK」をクリックして進めていきましょう。
もしファイル数が多くて警告が出る場合は、200件ずつくらいに分けて実行するとスムーズです。
③Outlookの連絡先カードが順番に表示されたら保存して閉じるを繰り返す
連絡先カードが表示されたら、ウィンドウ左上の「保存して閉じる」ボタンを押します。
次の連絡先カードが自動で開くので、同じように「保存して閉じる」を押し続けます。
連絡先が大量にあるときは、途中で画面が固まることがあるので数十件ずつに分けると安心です。
④すべてのカードを処理し終わったら連絡先フォルダーを確認する
画面左下のPeopleアイコンをクリックして、連絡先フォルダーを表示します。
新しくインポートされた連絡先が一覧に並んでいるか確認しましょう。表示が更新されないときはF9キーで手動リフレッシュするとスムーズです。
連絡先を視覚的にチェックするときは、右上の表示切替ボタンでカードと一覧を行き来してみましょう。見落としが減ります。
連絡先インポートを活用してメール生活をもっとラクに
インポートした連絡先を上手に使うと、気軽にメールを送ったりスマホでサクッと確認したりできて、毎日のメール生活がぐっとラクになります。
| 活用例 | 役立ちポイント |
|---|---|
| グループメール | 同じチームやプロジェクトのメンバーにまとめてメール送信して手間を減らす |
| モバイル同期 | スマホと連携して外出先でも最新の連絡先にアクセスできる |
| カスタムフィールド活用 | 誕生日や担当業務など独自の項目を追加して管理しやすくする |
| スマートカテゴリ | 条件を設定して自動でグループ分けし探しやすくする |
新しいパソコンへアドレス帳をまるごと引っ越し
Windows11とOutlook365の組み合わせで試したところ、新しいパソコンへのアドレス帳まるごと引っ越しがとてもスムーズにできました。
この方法を使うと、細かい手間を省いてアドレス帳をそっくりそのまま移行できます。
- 写真やメモもそのまま残せる：Outlookの.pstファイルには連絡先のあらゆる情報が含まれます。
- インポートはワンクリック：エクスポートした.pstを新PCに取り込むだけで完了します。
- ネット不要でオフライン対応：USBメモリなどに保存すれば、ネット環境がなくても移せるので安心です。
旧PCでCSVを書き出し新PCのOutlookで手順を実行する
Outlookを開いて画面左上の「ファイル」→「開く／エクスポート」→「インポート／エクスポート」を選びます。
「ファイルへエクスポート」→「カンマ区切り（Windows）」を指定し、連絡先フォルダーを選んで任意のファイル名で保存します。
保存先フォルダーはドキュメント直下などわかりやすい場所にしておくと新PCへの受け渡しがスムーズです。
旧PCからUSBメモリやクラウド経由でCSVを新PCにコピーします。
新PCのOutlookを開き、「ファイル」→「開く／エクスポート」→「インポート／エクスポート」で「他のプログラムまたはファイルからインポート」を選びます。
「カンマ区切り（Windows）」→CSVファイルを指定し、フィールドの対応付け画面で名前やメールなどの列とOutlookの欄が合っているかを必ず確認してから完了させてください。
Excelで一括編集してから再インポート
Excelで一括編集して再インポートすると、CSV形式でエクスポートした連絡先を表計算ソフトの見慣れた画面でまとめて直せるのが嬉しいところです。列ごとに並んだ名前やメールアドレスをドラッグ＆ドロップで動かしたり、フィルター機能で特定の条件を抽出して修正したりできるので、たとえば苗字と名前を分けて整理したり、所属データを一括で置き換えたりするのもスイスイ進みます。
プログラマー視点で気をつけたいのは、Excel側の自動書式設定がCSVの元データを意図せず書き換えることです。先にすべての列を文字列として扱うように設定しておくと、先頭の0が消えたり日付が勝手に変換されたりするトラブルを避けられます。
こんなときにおすすめです：レイアウトを揃えたい連絡先が大量にある、複数の項目をまとめて修正したい、あるいはExcelのフィルターや置換機能を使い慣れている方に向いています。
CSVをExcelで開き列を整理して保存しOutlookで再取り込みする
Excelを起動し、データタブの「テキスト/CSVから」をクリックしてCSVを選択します。インポート画面で文字コードをUTF-8に設定し、「読み込み」を押してください。
読み込まれた表で、列ヘッダーをドラッグしてOutlookの連絡先インポートに必要な順番に並べます。姓や名、メールアドレス、電話番号などを見落とさないようにしてください。
ファイル→エクスポート→「CSV UTF-8（コンマ区切り）」を選んで保存します。これでOutlookに文字化けなく再取り込みできます。
Outlookのインポートではフィールドのマッピング画面があります。ここで列名とOutlook項目が合っているか必ず確認してください。
職場と自宅のアカウントに同じ連絡先を配布する
職場と自宅の両方で同じ連絡先をいつでも参照できるようにするには、Office365やOutlook.comの「共有連絡先フォルダー」を活用するのがおすすめです。職場アカウント側で共有フォルダーを作成し、自宅のアカウントをゲスト招待すれば、更新内容はクラウド経由でリアルタイムに両方に反映されます。これなら連絡先を重複登録したり、同期を忘れたりする心配がなくなり、プライベートもビジネスもスムーズに管理できます。
共有用CSVを作成し各アカウントで手順を繰り返す
まずは既存のCSVファイルをテキストエディタや表計算ソフトで開いて、不要な列を削除しヘッダーを統一します。UTF-8（BOMなし）で保存することで、Outlook間の文字化けトラブルを減らせます。
Outlookをアカウントごとに切り替えて、[ファイル]→[インポート/エクスポート]から先ほどのCSVを指定します。フィールドマッピング画面でヘッダーが正しく紐付いているかを必ず確認しましょう。
CSVは統一フォーマットで保存しないと、アカウント間で取り込むたびに手動マッピングが必要になるので注意してください。
よくある質問
- CSVファイルを選択しても連絡先が読み込めません。なぜでしょうか？
文字コードが合っていないと読み込めない場合があります。UTF-8（BOMなし）で保存してから再インポートするとスムーズに反映できます。
- フィールドの並び順が違っていてどの項目に対応するのか混乱しています。どう整理すればいいですか？
マッピング画面で、左側のCSV項目に対して右側のOutlookフィールドをドラッグ＆ドロップで割り当てます。よく使う項目は一度保存してテンプレート化すると便利です。
- 重複した連絡先データがたくさんあるんですが、まとめる方法はありますか？
インポート後に
重複の検出機能を使うと、同姓同名や同じメールアドレスのものを一覧表示できます。テスト用フォルダにまとめてからマージすると安心です。- Mac版のOutlookでも同じ手順で連絡先をインポートできますか？
Mac版はUIが少し違いますが、CSV形式での読み込みは同様です。プレビュー画面でフィールド確認したら、うっかり「名前」を「会社名」に当てはめないよう気をつけましょう。
エラーでCSVが読み込めないときはどうする？
OutlookがCSVを読み込めないときはドキッとしますよね。大抵は文字コードや区切り文字のずれが原因です。ここではエラーが起きたときのチェックポイントをまとめてみました。
まずは文字コードを確認してみましょう。Windowsで作成したCSVはShift-JISが多いですが、OutlookはUTF-8を好みます。テキストエディタやExcelを使ってUTF-8に変換してから再インポートするとスムーズに読み込めることが多いです。
つぎに区切り文字のずれをチェックしましょう。CSVは一般的にコンマ区切りですが、タブやセミコロンになっている場合があります。Excelのテキストファイルウィザードなどを使って正しい区切り文字を指定すると安心です。
ヘッダーの表記ゆれも意外と見落としやすいポイントです。「姓」「名」「メールアドレス」といった項目名はOutlookが認識できる名称に合わせてください。余計な空白や全角・半角のちがいにも注意しましょう。
これらのポイントをひとつずつ確認すると読込エラーが解消しやすくなります。焦らずゆっくり取り組むことで、CSVインポートが問題なく完了しますよ。
日本語が文字化けした場合の対処は？
CSVファイルの文字コードとOutlookの読み込み方式が合っていないと、日本語が文字化けしやすくなります。特にExcel標準のCSV（ANSI）とUTF-8のずれが原因なので、CSVはUTF-8（BOM付き）かShift_JISで統一して保存するとトラブルを避けやすくなります。
Excelを使う場合は「名前を付けて保存」から「CSV UTF-8（BOM付き）」を選んでみてください。もし文字化けが心配なら、一度メモ帳で開いて日本語が正しく表示されるかチェックしておくと安心です。
スマホの連絡先を直接Outlookに入れられる？
スマホから直接Outlookへ連絡先をぽんと転送するボタンはないんです。ただしiPhoneならiCloudとOutlookの同期設定をつなげる方法、AndroidならGoogle連絡先とMicrosoftアカウントの同期をオンにする方法があります。
あるいはスマホで連絡先をvCard（.vcf）形式に書き出してから、パソコンのOutlookでインポートする手順も使えます。同期とファイル書き出しのどちらかを選べば、スマホのアドレス帳を迷わずOutlookにまとめられます。
重複した連絡先を後からまとめて整理できる？
OutlookのPeopleビューには、同じ名前やメールアドレスの重複を検出してまとめてくれる機能が備わっています。連絡先リストが増えてしまった後でも、ボタンひとつで重複したデータを自動マージしてくれるので、手間をかけずにスッキリ整理できます。
もっと細かく確認したいときは、CSV形式でエクスポートしてからExcelの重複除去機能を使い、データに問題がないかチェックする方法がおすすめです。仕上がったリストを再度インポートすれば、きれいに統合された連絡先だけが残ります。
会社の共有アドレス帳にもインポートできる？
- 会社の共有アドレス帳にもインポートできる？
-
実は、個人のOutlookから会社の共有アドレス帳（グローバルアドレスリスト）へ直接インポートすることはできません。
必要なのは管理者権限を持つ方がExchange管理センターかPowerShellを使ってCSVを読み込む方法です。
管理者でなくてもCSVのDisplayName・ExternalEmailAddress・Aliasを揃えて渡すと手間が減ります。
まとめ
連絡先インポートの手順をおさらいしておきましょう。
- CSVファイルを整える：列見出しをわかりやすくして、UTF-8(BOM付き)で保存。
- Outlookでインポートを起動：［ファイル］→［開く＆エクスポート］→［インポート／エクスポート］を選択。
- ファイル種別を選ぶ：［Comma Separated Values(CSV)］を選択して作成したファイルを指定。
- フィールドをマッピング：CSVの列とOutlookの項目をプレビュー画面でひも付け。
- 完了をクリック：インポートが終わったら、連絡先フォルダーを開いて反映を確認。
これでパソコンに登録したアドレス帳がすっきり整理できましたね。新しい連絡先を追加したいときも同じステップでOKです。もっと便利に使いこなしたいときは、スマホ同期やタグ分けなどの応用テクニックにもぜひチャレンジしてみてください。