Outlookでメールを作成するとき、思いどおりに書式設定が反映されず文字がズレてしまうことに困っていませんか?
このページでは、長年Windows環境でメール管理を行ってきた経験から、誰でも迷わずできる基本操作と少し先を行く工夫を、手順を飛ばさずにやさしく案内します。文字サイズや段落の揃え方はもちろん、独自のテンプレートを一瞬で呼び出すコツまで、実際の操作画面を再現しながらお伝えするので、読みながら同じ操作をするだけで変化を確認できます。
読み進めていただければ、毎日のメール作成に費やす時間が短くなり、伝えたい内容をすっきり美しく届ける力が身に付きます。今すぐPCを開き、ここで紹介する小さな設定を取り入れて、快適なメール作成の第一歩を踏み出しましょう。
メール本文の書式設定を自由自在にする方法

Windows 11で動く最新のOutlookを使って、メール本文の文字サイズや色、行間を思い通りに変えられると、ちょっとワクワクしますよね。
- リボンの書式タブを活用:フォントスタイルや箇条書き、背景色の変更などを直感操作できます
- ショートカットキーで時短:Ctrl+Bで太字、Ctrl+Shift+Lでリスト化などキー操作がサクサク効きます
- クイックパーツに書式を登録:よく使う段落スタイルや署名をボタンひと押しで呼び出せます
それぞれの方法を組み合わせると、プレーンテキストだったメールがビジネス文書からカラフルな案内メールまで自由自在に仕上がります。
クイックアクセスツールバーの設定をOneDriveと同期しておくと、別のPCでも同じ書式環境がすぐに復元できます
リボンメニューを使う

Outlook for Windowsのメール作成画面にあるリボンメニューは、テキスト装飾や段落設定を直観的に行えるとても便利なツールです。ボタンひとつでフォントサイズや色、箇条書き、インデントなどを自在に変えられるので、思い通りのレイアウトをサクサク作成できます。
- 視覚的に操作できる:リボン上のアイコンをクリックするだけで装飾を反映できます。
- キーボードショートカット対応:Altキー+文字キーでリボン内コマンドを迅速アクセスできます。
- クイックアクセス登録:よく使うコマンドはツールバーに追加して一発実行可能です。
- スタイルの一括適用:見出しや強調などをテンプレートから選んでまとめて変更できます。
①Outlookを開いて新規メールを作る
Windows 11のタスクバー左端にあるスタートボタンを押します。検索欄に「Outlook」と入力すると、「Outlook for Microsoft 365」や「Outlook 2021」が表示されるので、クリックして起動してください。
Outlookが立ち上がったら、画面上部のリボンにある「新しいメール」ボタンを探します。アイコンに封筒のマークが付いているので、そちらをクリックすると新規作成画面が表示されます。
②本文エリアをクリックしてからフォントを選ぶ
本文エリアをクリックするとリボンの「メッセージ」タブにあるフォントドロップダウンが有効になります。フォント名をクリックして一覧を開き好みのフォントを選びましょう。入力前なら次に入力する文字に、すでに書いたテキストを選択してから操作すればその部分に新しいフォントが適用されます。
③サイズや色をプルダウンで変える
メール作成画面のメニューからフォントサイズのプルダウンをクリックします。
同じくフォント色のプルダウンを開き、お好みの色を選びます。
④段落グループで行間とインデントを整える
段落グループを使うと、複数の段落をまとめて行間やインデントをそろえられます。
画面上で最初の段落をクリックしたまま最後の段落までドラッグし、まとめて選びます。
ツールバーの「変換」アイコンをクリックし、「グループ」を選びます。
右側のブロック設定パネルで「行間」に数値を入れ、「インデント幅」を好みの値に変更します。
インデントを広げすぎると行が見切れやすくなるので注意してください。
⑤スタイルギャラリーでデザインを保存する
スタイルギャラリーに保存すると、あとからワンクリックで好きなデザインを呼び出せるようになります。
あらかじめフォントや色などを設定したテキストをドラッグして選んでおきます。
リボンの書式タブをクリックし、右側のスタイルギャラリーアイコンを押します。
表示されたメニューから選択範囲を新しいスタイルとして保存を選びます。
ダイアログボックスでわかりやすい名前を入力し、OKをクリックします。
右クリックメニューを使う

文章を書いている最中にスタイルを変えたくなったら、本文上でマウスを右クリックしてみましょう。フォントサイズや色の変更、太字・斜体の切り替え、箇条書きの追加といった書式メニューがすぐに現れるので、リボンを行ったり来たりせずに作業を続けられます。こうした< strong>< span class="swl-marker mark_orange">ちょっとした装飾を手早く挿入したいときに、とても役立つ方法です。
①本文を選択して右クリックする
書式を変えたい部分をマウスでドラッグして選択します。そのまま選択箇所を右クリックすると、編集用のメニューが表示されます。
②ミニツールバーのフォントアイコンを押す
文章を範囲選択すると表示されるミニツールバー内の「A」マークのフォントアイコンを押します。押すとフォントの種類やサイズをすぐに変更できます。
③その場で太字や色を切り替える
メール作成ウィンドウで太字にしたい文字をマウスでドラッグして選択します。
選択した状態でCtrl+Bキーを押すか、リボンの太字アイコンをクリックすると、文字が太字に切り替わります。
文字色を変えたい部分を選択したまま、リボンのフォントの色アイコンをクリックします。
カラーパレットから好みの色を選ぶと、選択した文字の文字色がその場で切り替わります。
文字色は背景とのコントラストを意識して、読みやすい配色を選ぶとメールがグッと伝わりやすくなります。
④変更をプレビューで確認する
右上のポップアウトアイコンをクリックして、メールを別ウィンドウで開いてください。
上部メニューのファイルタブを開き、印刷を選んでプレビュー画面を表示します。
⑤Escキーでメニューを閉じる
書式パネルやショートカットメニューを出したあとに
メニューが閉じないときは、いったん本文をクリックしてフォーカスを戻してから再度Escキーを押しましょう。
キーボードショートカットを活用する

マウスを動かす手間を減らしてサクサク書きたいなら、キーボードショートカットがおすすめです。慣れるとメニューを探す時間がグッと短くなり、本文の装飾もスイスイ進みます。
- Ctrl+B:選択した文字を太字にする
- Ctrl+I:選択した文字を斜体にする
- Ctrl+U:選択した文字に下線を引く
- Ctrl+Shift+L:箇条書きを開始する
- Ctrl+K:リンクを挿入するダイアログを開く
これらを覚えると、装飾のたびにリボンを探す必要がなくなり、文章作成に集中できます。まずはよく使うショートカットをノートにまとめて、何度も試してみると操作が手になじみますよ。
①Ctrl+Nで新規メールを開く
タスクバーやデスクトップのOutlookアイコンをクリックして、ウィンドウが前面に表示されるようにします。
キーボードのCtrlキーを押しながらNキーを押すと、新しいメッセージ作成ウィンドウがすぐに開きます。
ノートパソコンでFnキーが割り当てられている場合は、Ctrl+Fn+Nで開くこともある点に気をつけてください。
②Ctrl+Shift+Fでフォントダイアログを呼び出す
本文への入力場所をクリックしてカーソルを合わせたら、CtrlキーとShiftキーを押しながらFキーを押してください。フォント設定ダイアログがすぐに開き、書体やサイズをパパッと選べます。
キーボードでCtrl+Shift+Fを同時に押すと、フォントダイアログが開きます。画面に表示されたオプションから書体やサイズを直感的に変えましょう。
③Alt+Kで色タブに移動する
色を変えたいテキストが選択されたら、リボンを操作せずにキーボードだけで「色」タブに飛べます。
Altキーを押しながらKキーを同時に押すと、リボンメニューの「色」タブにフォーカスが移動します。そのまま矢印キーでカラーパレットを選んでEnterで決定できます。
④矢印キーで色を決めEnterキーで確定する
矢印キーでパレット上を上下左右に移動し、希望の色にカーソルが合ったらEnterキーで確定します。
⑤Ctrl+Shift+Sでスタイルを保存する
スタイルを登録したい文字列や段落をドラッグして選択します。
続けてキーボードからCtrl+Shift+Sを同時に押すと「新しいスタイルの作成」ウィンドウが開きます。
わかりやすい名前を入力してOKをクリックすると、クイックスタイルに登録完了です。
お気に入りの書式をワンクリックで使えるようにする応用ワザ

毎回お気に入りの書式を探し回るのはちょっと面倒ですよね。ここではワンクリックで呼び出せるようにする応用ワザを紹介します。使いこなせばサクサク文章が仕上がって快適になります。
応用ワザ | こんなときに役立つ |
---|---|
クイックパーツ登録 | よく使う見出しや注意書きを定型文として保存して、ワンクリックで貼り付けたいとき |
スタイルのカスタマイズ | 会社やプロジェクトのブランド色に合わせた自作スタイルを素早く適用したいとき |
ショートカットキー設定 | 頻繁に使う書式をCtrl+Alt+数字キーで一瞬で呼び出したいとき |
クイックパーツで冒頭挨拶を一瞬で挿入

普段の「お世話になっております」や「こんにちは」を毎回入力していませんか?クイックパーツに挨拶文を登録しておくと、ワンクリックで瞬時に差し込めるようになります。これで入力ミスが減って、メール作成がグッとスピーディーになりますよ。プログラマーならではの管理術として、タグ名に「部署名_挨拶」などのプレフィックスを付けておくと、目的の定型文がすぐに見つかって快適です。
クイックパーツギャラリーを開いて登録ボタンを押す
Outlookの画面上部にある[挿入]タブをクリックして、[クイックパーツ]の▼を押します。
表示されたメニューから「現在の選択範囲をクイックパーツギャラリーに保存」を選びます。
ダイアログが表示されたらエントリ名を入力し、必要に応じてカテゴリーを選んで[OK]を押します。
クイックパーツ名を入力して保存を確定する
「新しいビルディングブロックの作成」ダイアログが表示されたら、〈名前〉欄にわかりやすい名称を入れます。例えば「社内定型挨拶」など自分だけでなく将来の自分にも直感的に理解できる名前にすると便利です。
〈ギャラリー〉には「クイックパーツ」が自動で選ばれていることを確認し、そのままにします。〈分類〉を使い分けたいときは「標準」から目的に合わせたカテゴリを選ぶと管理しやすくなります。
最後に〈OK〉ボタンを押して登録を完了します。これで次回からメニューのクイックパーツ一覧に先ほどの名称が表示され、ワンクリックで呼び出せるようになります。
メール作成画面でクイックパーツを選んで挿入する
Outlookの画面左上で「新しいメール」をクリックして、メール作成画面を表示してください。
メール作成画面のリボンから挿入タブをクリックして切り替えます。
「クイックパーツ」をクリックし、表示されたギャラリーから挿入したいパーツを選んでクリックします。
テンプレートで定期連絡を秒速送信

定期的に同じ文面を送るときはテンプレート機能が大活躍です。あらかじめ本文や署名、見出しのスタイルを登録しておけば、数クリックで毎回いっしょのメールが秒速で完成します。
社内週報や月次リマインドのように文面が固定化している連絡には特におすすめです。手入力ミスや書式のずれを防げて、送信前の最終確認もぐっとラクになります。
メッセージタブのファイルを選び名前を付けて保存をクリック
保存ダイアログが開いたら、上部のメッセージを選んでOutlookメッセージ形式に切り替えます。
「ファイル名」欄にわかりやすい名前を入力し、右下の保存ボタンをクリックすれば、そのままメールが.msg形式で保存されます。
Outlookテンプレート形式を選択しファイル名を決めて保存する
「名前を付けて保存」ダイアログが開いたら、ファイルの種類メニューからOutlookテンプレート (*.oft)を選びます。
分かりやすい名前を付けます。日付や用途を入れておくとあとで見つけやすくなります。
保存先はユーザーフォルダ内の「Templates」フォルダにします。こうするとOutlookのテンプレート一覧に自動で表示されます。
ファイルの種類を誤ると*.oft以外の形式で保存され、テンプレートとして登録されなくなる点に気を付けてください。
ホームタブの新しいアイテムからユーザーテンプレートを呼び出す
Outlookの画面上部にあるホームタブをクリックしてから「新しいアイテム」を選びます。
ドロップダウン内の「その他のアイテム」にカーソルを合わせて「フォームの選択」を押します。
フォームの選択ダイアログで「標準フォームライブラリ」をクリックし、プルダウンメニューから「ファイルシステムのユーザーテンプレート」を選びます。表示されたテンプレート一覧から目的の.oft
を選んで「開く」を押します。
署名に会社ロゴ付きリンクを設定

署名に会社ロゴ付きリンクを入れると、普段のメールでもブランドをしっかり印象づけられます。
ロゴをクリックすると会社サイトや問い合わせフォームに飛ぶようにしておくと、取引先がわざわざURLを探す手間が省けて、次のアクションを促しやすくなります。
ファイルメニューからオプションを開きメールを選ぶ
Outlook for Microsoft 365をWindows 11で開いたら画面左上にあるファイルタブをクリックしてください。
メニューが切り替わったら左ペインの一番下にあるオプションをクリックして設定画面を表示します。
オプションダイアログの左側に並ぶ項目からメールをクリックすると、本文書式などの設定画面が開きます。
署名ボタンを押して新規作成をクリックする
リボンの“メッセージ”タブにある署名を押します。見当たらないときはリボンが折りたたまれていないか確認してください。
メニューが開いたら新規作成をクリックします。名前入力欄が表示されるので、後で見つけやすい名前を付けると管理がスムーズです。
同じ名前の署名があると上書きミスにつながるので、ユニークな名称にすると安心です。
画像アイコンからロゴを挿入しハイパーリンクを設定する
新規メール作成画面のリボンで〈挿入〉タブを選び、〈画像〉アイコンを押します。
ファイル選択ダイアログで保存先を開き、挿入したいロゴをダブルクリックして本文に配置します。
本文内のロゴ画像をクリックして選択枠を表示させます。
右クリックメニューから〈リンク〉→〈ハイパーリンクの挿入〉を選び、URLを入力してOKを押します。
よくある質問

- メールのデフォルトフォントを変えても反映されません
自分も最初は意外とハマりましたが、ステーションクリップが優先されていることが多いです。[ファイル]→[オプション]→[メール]→[ステーションクリップとフォント]で「新しいメッセージ」「返信/転送メッセージ」それぞれのフォントを設定してください。両方を忘れずに変更してからOutlookを再起動すると、希望の書体がちゃんと既定になります。
- 送信したメールが受信側で文字化けしないようにするには?
HTML形式にしても文字セットが合っていないと文字化けします。[ファイル]→[オプション]→[詳細設定]→[国際オプション]で「送信メールの文字セット」をUTF-8に設定すると安定します。実際に海外の開発チームとやり取りするときは、必ずここをUTF-8にしておくと安心です。
- 本文に画像を埋め込みたいときはどうすればいいですか?
「挿入」タブから「画像」を選ぶだけで添付になりません。ただし容量が大きいとブロックされることがあるので、挿入後に画像をクリック→「サイズ変更」で幅を600px以下に抑えるとトラブルが減ります。実際に社内向けマニュアルを送るときはこの方法で軽量化しました。
- よく使う定型文(署名)をすぐ呼び出すコツは?
定型文を選択して[ホーム]→[クイックパーツ]→[選択範囲をクイックパーツギャラリーに保存]を使うと、Alt+F3でいつでも呼び出せます。プログラマー仲間にはこの方法で複数パターンを登録し、マウス操作なしにスピーディに挿入すると感謝されました。
書式が相手のOutlookで崩れるのはなぜ?
自分ではキレイに作ったメールなのに、相手のOutlookで見ると文字の行間が変わったり、ボタン風の枠が消えたりするとがっかりしますよね。
実はOutlookはメール表示にWordのエンジンを使っていて、WebブラウザーのようにHTMLやCSSをフルサポートしていません。
- 限定的なCSS対応:floatやpositionなど一部のプロパティがはねられるのでレイアウトがずれる。
- リッチテキストとHTMLの差:モードによって解釈されるタグが違い、段落や改行のルールが変わる。
- 貼り付け時の余計なコード:Wordや他のメールソフトからコピーしたHTMLが混ざると不安定になる。
こうした理由から、相手のOutlookでは思ったとおりに見えないことが多いんです。
注意点:Outlookのバージョンやセキュリティ設定でも挙動が変わるので、テスト送信は欠かせません。
既定のフォントを変えても戻ってしまう?
何度フォントを変えても次回起動時に戻ってしまうのは、Outlookがテンプレートにフォント設定を保存していないからです。
解決のポイントは、Outlookのオプション内にある「ステーショナリーとフォント」を使って、新規メールも返信メールも同じフォントを初めから適用するよう設定することです。これで毎回手動で直す手間がなくなります。
送信後に書式を修正できる?
送信ボタンをクリックしたあとに、メール本文の書式を直接変更することはできません。ただし利用環境によってはいくつかの回避策があります。
- メッセージの取り消し:Exchangeサーバー同士であれば、送信直後に「メッセージの取り消し」機能で書式つきのまま取り消せることがあります。ただし相手がすでに開封すると取り消しに失敗するので早めの操作が大切です。
- Web版の「送信取り消し」:Outlook on the webやWindows版Outlook for Microsoft 365では、送信後10秒以内なら画面上部に表示される「送信を取り消す」で元に戻せます。タイミングを逃さないようにしましょう。
- 再送時の書式コピー:どうしても修正が必要な場合は、元メールを選んで「転送」や「再送信」で新しいメールを作成します。本文をまるごとコピーして、修正後に送ると書式崩れを防ぎやすいです。
HTMLとテキストどちらがいい?
HTMLメールとテキストメールにはそれぞれ魅力があります。HTMLメールは色づかいやレイアウトが自由でロゴやリンクボタンを入れれば見やすく訴求力がアップします。ただし受信側の設定で崩れることとファイルサイズが重くなりやすい点には注意が必要です。
一方テキストメールはどんな端末でも確実に表示できてHTMLが苦手な相手も安心です。容量が軽く迷惑メールに分類されにくいのでシンプルなやりとりやログ通知にはさくっと便利です。
- HTMLメール:色やレイアウトでアピールできるが環境依存と容量増に注意
- テキストメール:どこでも確実に届き容量も軽いのでシンプルなやりとり向き
まとめ

メール本文の書式設定はリボンのフォントや段落設定から好きなスタイルを選ぶだけで、個性や読みやすさがグッとアップします。
クイックパーツやテンプレートを活用するとお気に入りのデザインをすばやく呼び出せるので、毎回の作業がもっと楽しくなります。今回の手順を参考に、自分だけのメールスタイルをぜひ試してみてください。