7Zipコマンドラインでサクッと圧縮解凍!Windowsをもっと軽やかに

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7Zipコマンドラインでサクッと圧縮解凍!Windowsをもっと軽やかに

大量のプロジェクトファイルを整理したいとき、7Zipでの圧縮は慣れていても、コマンドラインになると何を打てばいいか迷ってしまいますよね。

ここではWindowsで20年以上使われてきた実践手順を基に、インストールから高圧縮のコツ、バッチ化までを順に示し、画面操作より素早く正確に作業できる流れをお伝えします。ショートカットの設定や自動バックアップの応用も盛り込み、操作を日常的に時短する具体策を得られます。

手順を真似しながら進めるだけで、数分後にはキーボードだけで自在に圧縮解凍できるようになります。さっそくパソコンを開き、一緒に試してみませんか。

目次

7Zipコマンドラインをすぐに使い始める下準備

7Zipコマンドラインをすぐに使い始める下準備

まずは7Zipのコマンドライン版を手元に用意しましょう。インストーラーとポータブル版のどちらかを選んでダウンロードし、環境変数を設定するだけなので初めてでもすぐに使い始められます。

  1. 公式サイトからダウンロード:MSIインストーラーまたはZIP形式のポータブル版を入手します。
  2. インストール/解凍:MSIならダブルクリックでセットアップ、ZIPなら任意のフォルダーに展開します。
  3. PATH設定:展開先またはインストール先のフォルダーをシステム環境変数に追加します。
  4. 動作確認:コマンドプロンプトを開き7zコマンドが使えるかチェックします。

管理者権限で環境変数を変更しないと反映されないことがあるので注意しましょう。

プログラマーならポータブル版をプロジェクトに含めておくと、CI環境や別マシンへの移行がとてもラクになります。

公式インストーラーでセットアップする

公式インストーラーでセットアップする

7Zipの公式サイトから配布されているWindows向けインストーラーを使うと、ウィザード形式で迷わずセットアップできます。インストーラーが必要なファイルを自動で配置し、環境変数まで設定してくれるので、コマンドをすぐに使い始められます。

  1. 初心者に優しい:ウィザードに従うだけでインストール作業がサクッと終わる
  2. 環境変数の自動設定:パスの設定を自分で行わなくてもコマンド実行可能
  3. GUIも一緒に導入:慣れてきたら画面操作での圧縮・解凍も使い分けられる

①7Zipの公式ページを開いて64bit版を選ぶ

手順
7Zipの公式ページを開いて64bit版を選ぶ

ブラウザで7Zip公式サイトを開きます。

トップページにある「Download」欄からWindows x64版を見つけてリンクをクリックしてください。

最近のWindowsはほとんど64bitなので、必ずx64版を選ぶと後でトラブルになりません。

②ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックする

手順
ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックする

エクスプローラーで保存先フォルダを開き、表示されている「7zip*.exe」アイコンを探します。ファイル名にバージョン番号があることを確認してください。

見つかったexeファイルをダブルクリックすると、インストーラーのウィンドウが立ち上がります。インストール開始まで少し待ちましょう。

ユーザーアカウント制御の確認が出た場合は「はい」をクリックしてください。ここを承認しないと先に進めないので注意してください。

exeファイル名が複数あるときは、ダウンロード日時を参考に最新のものを選ぶと安心です。

③ウィザードの指示に従ってNextを押し続ける

手順
ウィザードの指示に従ってNextを押し続ける

セットアップウィザードが始まると、いくつかの画面が現れます。特に設定を変えたい項目がなければ、そのままNextをクリックして進めてください。

途中でライセンス条項の同意や、インストール先確認が出ますが、変更不要ならすべてNextで大丈夫です。

最後にFinishボタンが表示されたら、ウィザードは完了となります。

④Finishを押したらコマンドプロンプトを開く

インストールウィザードでFinishを押したら、さっそくコマンドプロンプトを開いて7Zipコマンドが使えるか確かめましょう。

手順
コマンドプロンプトを起動する

スタートボタンをクリックして「cmd」と入力し、表示された「コマンドプロンプト」をEnterキーで開きます。

手順
7Zipコマンドを実行してみる

ターミナルで7zと入力し、ヘルプメッセージが表示されるか確認します。

もし「’7z’ は内部コマンドまたは外部コマンド…」と出る場合は、環境変数PATHへの追加が正しく行われていないので、再度インストーラーのオプションを確認してください。

⑤7zと入力してバージョン情報が出るか確かめる

手順
7zと入力してバージョン情報が出るか確かめる

コマンドプロンプトやPowerShellが開いている状態で、7zと入力してEnterキーを押します。

画面に7-Zipのバージョンや利用できるコマンド一覧が表示されれば正常に認識されています。

もし何も表示されなかったり「’7z’ は内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されません」と出た場合は、次の注意点を確認しましょう。

エラーが出たら、環境変数PATHに7-Zipのインストールフォルダ(例:C:\Program Files\7-Zip)を追加してみてください。

インストール先が別フォルダの場合は、実際のパスを設定するようにしてください。

⑥出ない場合は環境変数PathにC:\ProgramFiles\7-Zipを追加する

手順
環境変数Pathに7-Zipフォルダを追加

スタートボタンを右クリックして「システム」を選びます。

表示された画面で「システム情報」→「システムの詳細設定」をクリックします。

「環境変数」を押し、「システム環境変数」のPathを選んで「編集」を開きます。

「新規」をクリックしてC:\Program Files\7-Zipを入力したら「OK」を押します。

最後にすべてのダイアログを「OK」で閉じて、開いているコマンドプロンプトを再起動してください。

ポータブル版を好きなフォルダーに置いて使う

ポータブル版を好きなフォルダーに置いて使う

インストールなしでさっと使いたいときはポータブル版がおすすめです。ダウンロードして好きなフォルダーに置くだけなので、プログラムの追加設定や管理者権限が不要になります。

たとえばUSBメモリにそのままフォルダーごとコピーすれば、社内や外出先のPCでも同じ手順で7Zipコマンドが呼び出せます。コマンドプロンプトで実行ファイルのパスを指定するだけなので、パスを通す手間もいりません。

プロジェクトごとにバージョンを分けて管理したいときや、テスト用に古いバージョンを並行して使いたいときにも便利です。必要なファイルだけが入っているので、フォルダー構成もシンプルに保てます。

①ZIP形式のポータブル版をダウンロードする

手順
公式サイトにアクセスする

お使いのブラウザを起動して、https://www.7-zip.org/download.htmlにアクセスします。

手順
ZIPポータブル版をダウンロードする

「Download」欄の7-Zip x64 ZIP(または環境に合わせる)をクリックして、任意のフォルダに保存しましょう。

保存先はデスクトップなどアクセスしやすい場所を選ぶと、あとで解凍作業が楽になります。

②エクスプローラーで右クリックしすべて展開を選ぶ

手順
エクスプローラーで右クリックしすべて展開を選ぶ

ZIPファイルを右クリックするとコンテキストメニューが表示されます。その中から「すべて展開」をクリックしてください。展開ウィザードが開くので、展開先のパスを確認して「展開」を押します。

展開先のパスに日本語や空白が含まれると、後からコマンドで操作しづらくなることがあります。

展開先を指定しないと、ZIPファイルと同じフォルダー内に展開されます。

③展開先フォルダーの7z.exeを確認する

手順
展開先フォルダーで7z.exeを確認

エクスプローラーでダウンロードしたZIPを解凍したフォルダーを開き、7z.exeが表示されているか見つけてください。

④フォルダーのパスをコピーして環境変数Pathに追加する

手順
フォルダーのパスをコピーして環境変数Pathに追加する

7Zipをインストールしたフォルダーをエクスプローラーで開きます。上部のアドレスバーをクリックしてCtrl+Cでパスをコピーします。

Windowsキーを押して「環境変数」と入力しシステム環境変数の編集を選びます。環境変数ダイアログでユーザーまたはシステムのPathを選択して「編集」をクリックします。

「新規」を押してCtrl+Vでコピーしたパスを貼り付け、「OK」を続けてクリックしダイアログを閉じます。

最後にPowerShellやコマンドプロンプトを再起動して、7zと入力して実行できれば完了です。

⑤新しいコマンドプロンプトで7z-hと打って動作を確認する

手順
新しいコマンドプロンプトで7z -hと打って動作を確認する

前回のインストールや環境変数変更が反映されるように、必ずコマンドプロンプトを再起動しましょう。

スタートメニューの検索欄に「コマンドプロンプト」と入力してエンターキーを押します。

開いた黒いウィンドウで、7z -hと入力してからEnterキーを押します。

コマンド一覧やヘルプがズラリと表示されれば、7Zipコマンドラインが正しく使える状態です。

ファイルを圧縮する手順をひとつずつやってみよう

ファイルを圧縮する手順をひとつずつやってみよう

実際にファイルを圧縮してみましょう。Windowsターミナル(またはコマンドプロンプト)を使って、4ステップでサクッと完了できます。

手順
コマンドプロンプトを開く

スタートメニューから「Windowsターミナル」または「コマンドプロンプト」をクリックして起動します。

手順
圧縮したいファイルがあるフォルダに移動

cdコマンドで対象フォルダに移動します。ユーザー名やフォルダ名は実際のパスに置き換えてください。

cd C:\Users\username\Documents\project

手順
7zコマンドで圧縮実行

以下のように入力して圧縮します。archive.zipは出力ファイル名、sample.txtは圧縮したいファイル名です。

7z a archive.zip sample.txt

手順
圧縮結果を確認

エクスプローラーやdirコマンドでarchive.zipが作成されているか確かめましょう。

7z.exeのパスにスペースが入る場合は、ダブルクオートで囲むと安心です。

PATHを通していない場合は「"C:\Program Files\7-Zip\7z.exe" a archive.zip sample.txt」のようにフルパス指定してください。

単一ファイルを7z形式にまとめる

単一ファイルを7z形式にまとめる

単一ファイルを7z形式でまとめると高い圧縮率強力な暗号化が使えます。特にログや大きめのドキュメントを省スペースで保管したいときにぴったりです。

  1. LZMA2圧縮でファイルサイズをぐっと削減
  2. AES-256暗号化で大事なデータをしっかりガード
  3. マルチボリューム対応で大容量でも扱いやすい

①圧縮したいファイルのあるフォルダーにcdで移動する

手順
コマンドプロンプトを開く

スタートメニューを開いて「コマンドプロンプト」をクリックします。

手順
cdコマンドで移動

ファイルがあるフォルダーへ、cd パスで移動します。

例:cd "C:\Users\Public\Documents\My Project"

フォルダー名に空白があるときは、パスをダブルクオートで囲むとトラブルを避けられます。

②7z a example.7z target.txtと入力する

手順
7z a example.7z target.txt を実行

まずコマンドプロンプトを管理者権限で開いて、圧縮したいフォルダに移動します。

次に以下のコマンドを入力して、target.txt を example.7z に追加します。

7z a example.7z target.txt

これで example.7z が新しく作成され、target.txt が圧縮されます。

ファイル名にスペースが含まれる場合は、必ずダブルクォートで囲んでから実行してください。

プログラマー目線のコツ:大量のファイルを順番にまとめるときはワイルドカード(*.txt)で一気に指定すると便利です。

③圧縮完了メッセージを確認する

手順
圧縮完了メッセージを確認する

コマンド実行後のターミナルに並ぶ文字をチェックし、「Everything is Ok」が出ているか探してください。

エラーがなければ無事に圧縮が終わっています。

さらに終了コードを知りたいときはecho %ERRORLEVEL%を実行すると確認できます。

日本語メッセージが文字化けする場合、プロンプトのフォントをConsolasに変えると見やすくなります。

補足 詳細なログを見たいときは-bb3オプションを足すと出力の粒度が上がります。

複数ファイルをまとめて圧縮する

複数ファイルをまとめて圧縮する

複数のファイルをまとめて圧縮すると、散らかったファイルをすっきり整理できます。7Zipのコマンドだと、複数ファイルを指定するだけでひとつのアーカイブにパパッとまとめられます。

たとえば、7z a archive.7z file1.txt file2.logと入力すれば、file1.txtとfile2.logをarchive.7zにまとめて圧縮できます。ワイルドカード指定(*.txt)もできるので、同じ拡張子のファイルを一気にまとめたいときに便利です。

ログファイルや画像フォルダーのバックアップを自動化するときにもおすすめです。バッチファイルにこのコマンドを書いておけば、手間いらずで定期的にまとめて圧縮してくれます。

①対象ファイルを同じフォルダーに集める

手順
対象ファイルを同じフォルダーに集める

エクスプローラーを開き、新しくフォルダーを作ります。右クリック→新規作成→フォルダーからわかりやすい名前を付けましょう。

圧縮したいファイルやフォルダーをドラッグ&ドロップでまとめたフォルダーに移動します。複数選択するときはCtrlキーを押しながらクリックすると便利です。

プログラマー視点のコツとして、フォルダー名やパスにスペースが入るとコマンド実行時に手間が増えるので、半角英数字のみで命名しておくとスムーズです。

エクスプローラーのアドレスバーを使うと、移動先パスをコピーできるので後でコマンド入力するときに貼り付けられて楽ですよ。

②7z a archive.7z *.pngと入力する

このコマンドを実行すると、カレントフォルダ内のPNGファイルをまとめて一つの7z形式ファイルにします。

7z a archive.7z *.png

7zは7-Zipの実行ファイル、aは「アーカイブに追加」、archive.7zが出力ファイル名、*.pngは拡張子PNGの全ファイルを指定しています。

PowerShellで実行する場合は、ワイルドカードをシェルに展開させる影響で動かないことがあります。そのときは"*.png"のようにパターンを引用符で囲むと確実です。

③出来上がったarchive.7zのサイズを確認する

コマンドプロンプトかPowerShellで、作業フォルダにあるarchive.7zのサイズを調べます。圧縮前と比べてどれだけ小さくなったか確認してみましょう。

まずはコマンドプロンプトを起動して、対象ファイルがあるフォルダに移動してください。

cd C:\path\to\your\folder

続けて、ファイルサイズを表示するコマンドを実行します。

dir archive.7z

これで「archive.7z」のバイト数が表示されるので、「サイズ」欄をチェックしましょう。圧縮率を把握して、必要に応じて圧縮レベルを見直すと、さらに効率的になります。

PowerShellなら (Get-Item archive.7z).Length でバイト数だけサクッと取得できます。スクリプトに組み込むと便利です。

フォルダーごと圧縮して日付を付ける

フォルダーごと圧縮して日付を付ける

フォルダーまるごとを一括で圧縮すると、中身をバラバラにせずに管理できて便利です。バックアップや作業ログの世代管理にも役立ちます。

ファイル名に日付を付けると、いつ作成したアーカイブなのかがぱっと見でわかります。Windowsの環境変数を使ってyyyyMMdd形式のタイムスタンプを自動で付けられるので、バッチスクリプト一行で習慣化しやすいのが嬉しいポイントです。

①圧縮したいフォルダーのひとつ上に移動する

手順
圧縮したいフォルダーのひとつ上に移動する

コマンドプロンプトやPowerShellを起動して、いまいる場所を確認しましょう。cd ..を入力すると、ひとつ上の階層に移動できます。

フォルダー名に空白が含まれるときは、ダブルクォートで囲むと安全です。

例:

cd ..

直接パスを指定して移動する例:

cd "C:\Users\username\Documents"

補足:PowerShellでも同じ cd .. コマンドで階層を移動できます。

②7z a backup_%date:~-10%.7z MyFolder\と入力する

手順
②7z a backup_%date:~-10%.7z MyFolder\と入力する

圧縮ファイル名に自動で当日の年月日を付与します。コマンドプロンプトでこのコマンドを打つと、実行日がbackup_2023-08-05.7zのように反映されたファイルができます。

7z a backup_%date:~-10%.7z MyFolder\

%date:~-10%の指定はコマンドプロンプト専用です。PowerShellでは同じ動きにならないので注意してください。

PowerShellで日付入りにしたいときは、7z a "backup_$(Get-Date -format yyyy-MM-dd).7z" MyFolder\のように書くと同様の効果が得られます。

③生成されたバックアップファイル名をチェックする

手順
生成されたバックアップファイル名をチェックする

スクリプトを実行すると、指定したフォルダに backup_YYYYMMDD.zip のような名前でファイルが作成されます。

ファイル名に当日の日付が正しく反映されているかをチェックして、安全にバックアップできていることを確認しましょう。

もし日付が想定と違う場合は、スクリプト内の%date:~0,4%%date:~5,2%%date:~8,2%部分を見直すと良いですよ。

ファイルを解凍して中身を取り出す流れ

ファイルを解凍して中身を取り出す流れ

アーカイブファイルを解凍して中身を取り出すには、7zコマンドを使って主に3つの方法が選べます。それぞれの特徴を押さえて、状況に合った方法を選んでください。

  1. eコマンド:アーカイブ内のファイルをまとめて現在のフォルダ(または指定先)に展開
  2. xコマンド:フォルダ構造を保ったまま展開したいときに便利
  3. -oオプション:展開先を任意のフォルダに指定して整理整頓

開発プロジェクトを丸ごと解凍したいときは、フォルダ構造を維持できるxコマンドと-oオプションを組み合わせるとあとでファイルを見つけやすくなります。

元の場所にそのまま解凍する

元の場所にそのまま解凍する

圧縮ファイルがある同じ場所にパッと解凍できる方法です。フォルダを行ったり来たりせずに作業できるので、効率よくファイルを取り出したいときにぴったりです。

コマンドはとてもシンプルで、7z x ファイル名.zipと入力するだけ。プログラマー視点では、深いフォルダ階層にあるアーカイブでもパスを意識せず扱えるのがうれしいポイントです。

①解凍したい7zファイルがあるフォルダーに移動する

手順
解凍したい7zファイルがあるフォルダーへ移動

エクスプローラーで対象フォルダーを開き、Shiftキーを押しながら何もない部分を右クリックして「PowerShellウィンドウをここで開く」を選んでください。

もし既にPowerShellやコマンドプロンプトが開いている場合は、cd "C:\Users\ユーザー名\Downloads"のように実際のフォルダーに移動します。パスにスペースが含まれるときはダブルクオートで囲むのを忘れずに。

パスを正確に取得するには、アドレスバーを右クリックして「アドレスとしてコピー」を使うと便利です。

②7z x archive.7zと入力する

7z x archive.7zと入力

現在のフォルダにあるarchive.7zを展開します。展開先はいま開いているフォルダになります。

7z x archive.7z

このコマンドで元のフォルダ構成を保ったままファイルが取り出せます。

archive.7zがほかの場所にあるときはフルパスか相対パスを付けて入力してください。

③解凍完了メッセージを確認する

手順
解凍完了メッセージを確認する

コマンド実行後にターミナルの最後の行を見てみましょう。Everything is Okと表示されていれば、問題なく解凍が終わった合図です。

Extracting file1.txt Extracting file2.png Everything is Ok

もしエラーや警告が出ているときは、メッセージを素直に読んでみてください。ファイル名のミスや権限不足など、原因がわかるはずです。

大量のファイルを扱うなら、出力をログに残すとあとでトラブルシュートしやすくなります。7z x archive.zip > unzip.log 2>&1で標準出力とエラーをまとめて記録できます。

好きなフォルダーに解凍する

好きなフォルダーに解凍する

コマンドのオプションひとつで好きな場所にパッと展開できます。7zipの-oオプションを使えば作業フォルダーのまわりにファイルを散らさずに済むのがうれしいポイントです。

解凍先を指定するメリット
  • フォルダー内をスッキリ整理しやすくなる
  • プロジェクト単位でまとめて展開できる
  • バッチ処理やスクリプト自動化の下地になる

①解凍先フォルダーをあらかじめ作成する

手順
解凍先フォルダーを作成する

コマンドプロンプトで解凍先フォルダーを先に用意すると、操作中に「あれ、どこに解凍されるんだっけ」と戸惑わずにすみます。

まずは解凍したいファイルを置きたい場所へ移動しておきましょう。

mkdir C:\Users\あなたのユーザー名\Documents\MyArchive

上記コマンドで「MyArchive」というフォルダーが作成されます。自動で作りたいときはこの方法が便利です。

②7z x archive.7z -oD:\Unpackと入力する

手順
解凍コマンドを入力する

コマンドプロンプトに以下を入力して、archive.7zの中身をDドライブのUnpackフォルダに展開します。

7z x archive.7z -oD:\Unpack

archive.7zの部分は解凍したいファイル名に置き換えてください。

パスに空白がある場合はダブルクオートで囲んで指定してください。

オプション「-y」を追加すると、すべての確認を自動で「はい」にしてスムーズに解凍できます。

③D:\Unpackにファイルが展開されたか確かめる

手順
D:\Unpackに展開結果を確認する

エクスプローラーでDドライブ直下のUnpackフォルダーを開いて、ZIPと同じフォルダーやファイルがすべて並んでいるかチェックします。フォルダー名やファイルサイズを確認すると抜け漏れに気づきやすいです。

プログラマー目線では、PowerShellでGet-ChildItemを使ってディレクトリ構造をテキスト化し、元のZIPと比較すると間違い探しがもっと確実になります。

7Zipコマンドラインをもっと便利に楽しむアイデア

7Zipコマンドラインをもっと便利に楽しむアイデア

7Zipコマンドラインで作業がスムーズになる応用テクニックを紹介します。圧縮だけでなく、自動化やネットワーク共有も駆使することで、一歩先の便利さを実感できます。

応用技活用イメージ
定期バックアップスクリプトタスクスケジューラと組み合わせて自動で指定フォルダを圧縮し、世代管理まで実現
ネットワークドライブ直接圧縮パスを指定するだけでサーバ上の大容量データをローカルにコピーせずにアーカイブ
パスワード一元管理スクリプト内で変数化したパスワードを使って、複数アーカイブに同じ設定を適用
多分割アーカイブ大きなファイルを指定サイズで分割し、メール添付やUSB移動を簡単に
拡張子自動変換圧縮時にファイル形式を指定して、一連のバッチ処理で変換と圧縮を同時実行

表の応用技を使えば、大量ファイルの管理や自動化がグンと楽になります。気になるアイデアを取り入れて、コマンドラインの楽しさをより広げてください。

バッチファイルで毎日のバックアップを自動化

バッチファイルで毎日のバックアップを自動化

毎日同じフォルダを手動でコピーしてバックアップを取るのは地味に面倒ですよね。

バッチファイルに7Zipのコマンドを組み込めば、実行するだけで指定フォルダを日付つきの圧縮ファイルにまとめられます。

さらにWindowsのタスクスケジューラと組み合わせると、夜間や出勤前に自動でバッチが動いてくれるので、手を煩わせずに確実なバックアップ体制を構築できます。

①メモ帳でbackup.batを新規作成する

手順
メモ帳でbackup.batを新規作成

スタートボタンをクリックして「メモ帳」と入力し、表示されたメモ帳アプリを開きます。

起動したメモ帳に、これから使うバックアップ用コマンドを記述できるようにします。

メニューの「ファイル」から「名前を付けて保存」を選び、ファイル名にbackup.batと入力します。拡張子が.batになっていることを確認してください。

文字コードが「ANSI」になっているまま、わかりやすい場所(デスクトップなど)を指定して「保存」をクリックします。

②7z a backup_%date:~-10%.7z D:\Work\と書き込む

手順
アーカイブを日付付きで作成

コマンドプロンプトを管理者で起動して、次のコマンドをコピー&ペーストしてください。

7z a backup_%date:~-10%.7z D:\Work\

このコマンドでD:\Workフォルダを一つの7z形式ファイルにまとめ、最新の更新日をファイル名に自動反映します。

環境によって%date%の書式が異なる場合があるので、コマンドプロンプトでecho %date%を実行して出力形式を確認してください。

もしフォルダパスにスペースが入る場合は、"D:\My Work"のようにダブルクオートで囲むと安全に処理できます。

③タスクスケジューラで毎晩実行を設定する

手順
タスクスケジューラを起動する

スタートボタンを右クリックしてメニューから「タスクスケジューラ」を選んでください。

手順
基本タスクを作成する

右側の「基本タスクの作成」をクリックし、分かりやすい名前を入力して「次へ」を押します。

手順
トリガーを毎晩に設定する

「毎日」を選んで実行開始日と時刻(例:午後11時)を入力し、「次へ」を押してください。

手順
アクションに7zコマンドを登録する

「プログラムの開始」を選んで次へ進み、C:\Program Files\7-Zip\7z.exeをプログラム/スクリプト欄に入力します。

「引数の追加」にa -t7z "C:\バックアップ\backup.7z" "C:\データフォルダー\*"と入れて「完了」をクリックします。

PowerShellから最高圧縮率を選んでみる

PowerShellから最高圧縮率を選んでみる

PowerShellから7Zipを呼び出して最高圧縮率を試すと、長期保存用のバックアップやファイル送付で容量をぐっと減らせます。実際には7z.exe-mx=9を指定するだけでOKです。

ただし、圧縮処理はじっくり時間をかけて行われるので、大きなファイルを扱うときは一呼吸おいて待つ余裕を持つのがポイントです。小さくまとまるアーカイブはネットワーク転送やストレージ節約にとても役立ちます。

①PowerShellを管理者で開く

手順1
PowerShellを管理者で起動

画面左下のWindowsアイコンを右クリックし、表示されたメニューからWindows PowerShell(管理者)を選んでください。

ユーザーアカウント制御の確認が出たら、慌てずに「はい」を押して進んでください。

Windows 11ならスタートボタンを右クリック→「Windows ターミナル(管理者)」からPowerShellを選ぶ流れも便利です。

②7z a -m0=lzma2 -mx=9 Ultra.7z *.logと入力する

手順
7zコマンドで.logファイルをまとめて圧縮

ターミナル(またはコマンドプロンプト)で作業フォルダに移動したら、以下のコマンドを入力してください。

7z a -m0=lzma2 -mx=9 Ultra.7z *.log

この1行で拡張子「.log」のファイルをまとめて高圧縮します。

コマンドのポイント
  • a:ファイルを圧縮アーカイブに追加
  • -m0=lzma2:LZMA2圧縮方式を使う
  • -mx=9:圧縮レベルを最大のUltraに設定
  • Ultra.7z:生成するアーカイブ名
  • *.log:対象を拡張子「.log」のファイルに限定

既に同名のUltra.7zがある場合は上書き確認が表示されます。不要な上書きを避けるなら別名を使いましょう。

ログだけを一括でアーカイブすると、トラブル調査時にフォルダをさかのぼらずサッと参照できるので便利です。

③圧縮率と時間のバランスを確認する

手順
圧縮率と処理時間を計測する

まずは試しに軽めと高圧縮、それぞれのオプションで圧縮してみましょう。どれくらいサイズが減るのかと、どれだけ時間がかかるのかを比較します。

コマンドプロンプトを開いて、7z a -t7z -mx=1 test-mx1.7z sample_folderと入力してください。これで「mx=1(最速)」の結果がわかります。

同様に、7z a -t7z -mx=5 test-mx5.7z sample_folder7z a -t7z -mx=9 test-mx9.7z sample_folderを試して、ファイルサイズと処理時間をメモしましょう。

圧縮率(元サイズ÷圧縮後サイズ)とElapsed Timeを比べて、日常でちょうどいいバランスを探します。たとえば、mx=5なら程よい圧縮率で時間も抑えられることが多いです。

長いファイルだと高圧縮は時間が跳ね上がるので、普段はmx=3~5あたりを基準にしておくと安心です。

右クリックメニューの送るに登録してワンクリック圧縮

右クリックメニューの送るに登録してワンクリック圧縮

「送る」メニューに7-Zipを登録すると、エクスプローラーで右クリック→送る→7-Zip圧縮の流れが一発で完了します。いちいち7-Zipを起動せずに、選択したファイルやフォルダをサクッと圧縮できるので、ちょっとしたアーカイブ作成がぐっとラクになります。

①shell:sendtoをエクスプローラーのアドレスバーに入力する

手順
エクスプローラーのアドレスバーに入力する

Win+Eキーでエクスプローラーを起動します。

画面上部にあるアドレスバーをクリックしてshell:sendtoと入力してください。

入力後Enterキーを押すとSendToフォルダーが開きます。

アドレスバーへ文字を入力するときはスペルを正確に入力しないとフォルダーが開かないので気をつけてください。

アドレスバーを編集できない場合は右クリックして「アドレスバーを編集」を選ぶと入力可能になります。

②空白部分で右クリックし新規作成→ショートカットを選ぶ

手順
ショートカット作成メニューを開く

デスクトップやエクスプローラーで何もない部分をマウスで右クリックします。表示されたメニューで「新規作成」にマウスを合わせると、さらに項目が表示されます。その中から「ショートカット」をクリックしてください。

タッチパッドを使う場合は二本指でタップすると右クリックになります。

③項目の場所にC:\Windows\System32\cmd.exe /c 7z a “%1.7z” “%1″と入力する

項目の場所に以下のコマンドをそのまま貼り付けてください。これで右クリックメニューから7-Zipで圧縮できるようになります。

C:\Windows\System32\cmd.exe /c 7z a "%1.7z" "%1"

注意点 ここで入力するパスはWindowsがインストールされているドライブを想定しています。ドライブレターが異なる場合は適宜修正してください。

補足 “%1″は選択したファイルのフルパスに置き換わる仕組みです。ファイル名に空白がある場合も問題なく動作します。

④ファイルを右クリックし送る→7zショートカットで試す

ここではSendToフォルダに7z.exeのショートカットを登録して、右クリックの送るメニューから圧縮を試します。

手順
SendToフォルダを開く

Windowsキー+Rで「shell:sendto」と入力してEnterを押します。送るメニュー用のフォルダが開きます。

手順
7z.exeのショートカットを配置

「C:\Program Files\7-Zip\7z.exe」を右クリックしてショートカットの作成を選び、作成されたショートカットを先ほどのフォルダにコピーします。

手順
送るメニューから圧縮

任意のファイルを右クリック→送る→作成した7z.exeのショートカットを選びます。自動で同じフォルダに圧縮ファイル(.7z)が作成されます。

SendToフォルダは隠しフォルダなので、エクスプローラーの表示設定で隠しファイルを表示しておくとスムーズです。

ショートカットのリンク先は”C:\Program Files\7-Zip\7z.exe”を指定してください。

よくある質問

よくある質問
7zipのコマンドラインはどこから起動すればいいですか?

7zipコマンドはインストールフォルダの C:\Program Files\7-Zip に置かれています。システム環境変数のPathにこのフォルダを追加してターミナルを再起動すると、どの場所でも 7z コマンドが使えるようになります。

圧縮速度を速くしたいときはどうすればいいですか?

圧縮レベルは -mx1(高速)~ -mx9(高圧縮)で変えられます。ほどほどの速度と圧縮率なら -mx3 くらいが体感バランスよく感じました。さらにマルチスレッドを有効にするなら -mmt=on を付け加えてみてください。

パスワード付きアーカイブを作るにはどうすればいいですか?

パスワード付きでファイル一覧も隠すときは -pパスワード -mhe=on を指定します。たとえば 7z a -t7z -pMyPass -mhe=on secret.7z フォルダ名 と打つだけで、安全にまとめられます。

インストールせずに使えますか?

Windows 11でも7Zipコマンドラインはインストーラーなしでさくっと使えます。公式サイトからポータブル版のZIPを手に入れて、好きなフォルダに解凍するだけです。

あとは解凍先にある7z.exeをコマンドプロンプトやPowerShellで呼び出せば、いつもの圧縮・解凍が行えます。さらに便利にしたいときはフォルダパスを環境変数に追加しておくと、どこからでも実行できるようになります。

ファイル名が日本語だと文字化けしませんか?

7ZipのコマンドラインはWindowsが標準で使っている文字コード(Shift_JIS)に対応しているので、日本語ファイル名でも文字化けせずに扱えます。

実際に社内の共有フォルダに「報告書_日本語.txt」をzip化しても、PowerShellやエクスプローラーで展開するときに文字化けは起こりませんでした。

もし別の環境(Linuxや古い解凍ツールなど)で文字化けが起きることが気になる場合は、zip形式で圧縮するときに-mcuオプションを付けてUTF-8にしてあげると安心です。

7z a -tzip archive.zip *.txt -mcu

こうすると、UTF-8対応のツールなら日本語ファイル名がそのままきれいに表示されるようになります。

配布先で文字化けが心配なときは、実際に一度展開テストをしておくとトラブルを防げます。

圧縮率を高めても時間は短く済ませられますか?

圧縮率を高めても時間は短く済ませられますか?

高い圧縮率を狙うとCPU負荷が上がるので、時間が延びる傾向にあります。でも実際に使ってみると、オプションをちょい変えるだけでグッと速くなることが多いです。

たとえば-mx7くらいに圧縮レベルを下げると、圧縮率は程よく保ちつつ処理時間はかなり短縮できます。さらに-mmt=onでマルチスレッドを有効にすると、CPUコアをフル活用して一気に処理してくれます。

7z a archive.7z folder -mx7 -mmt=on

私も大きめのソース一式を圧縮するときは、この組み合わせで試してみたら、従来の最高設定より半分以下の時間で終わるようになりました。ファイルの種類やサイズによって最適なレベルは変わるので、ぜひいくつか試してみてくださいね。

大きなファイルを分割したいときはどうすればいい?

巨大なファイルを分割するときは7Zipの-vサイズオプションが頼りになります。

指定したバイト数やMB単位で自動的にパートが作られるので、サイズ制限のあるサービスにアップロードしたい場合や、メールで送りたいときに大活躍です。分割したファイルはコマンド1行で結合できるので、スムーズに元のファイルを復元できます。

PowerShellとコマンドプロンプトどちらが向いていますか?

PowerShellとコマンドプロンプトどちらが向いていますか?

PowerShellはWindowsの新しい箱庭で、システム操作やファイル操作をスクリプトでパワフルにこなしたいときに向いています。オブジェクトを扱う仕組みがあるので、複雑な処理も整理しやすいです。

一方でコマンドプロンプトは昔ながらのお供。シンプルにサクッとコマンドを打ち込んで軽い処理を片付けたいときに便利です。特に古いツールやBATファイルとの相性が良いので、馴染みやすいでしょう。

プログラマーの視点からすると、最初のうちはPowerShellで練習しておくと後々役立つケースが多いです。既存のバッチファイルを引き継ぐ場面ではコマンドプロンプトも活躍するので、使い分けるイメージで覚えておくと安心です。

まとめ

まとめ

ここまで7Zipコマンドラインを使う手順を振り返ると、公式サイトからCLI版をダウンロードしてインストールし、環境変数にパスを通してどこからでも実行できるように設定しました。基本の圧縮・解凍コマンドを覚えたあとは、フォルダ単位の一括操作や圧縮率アップのオプションを組み合わせて、日々の作業をぐっと楽にできるようになります。

  1. CLI版7Zipをインストール:公式サイトから最新版をダウンロードしてセットアップ
  2. 環境変数にパスを追加:いつでもコマンドが呼べるように設定
  3. 基本の圧縮&解凍コマンドを実行7z a7z xを覚える
  4. オプションを組み合わせる:フォルダ丸ごと圧縮や高圧縮率など好みの操作を学ぶ

ここからは実際にコマンドを打ちながら、自分流のオプション設定を試してみましょう。Windowsでのファイル操作がぐっと軽やかになり、作業時間も楽しさもアップするはずです。

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