Windowsでフォルダーを開くたびにエクスプローラーが反応せず、動きが重いと感じて戸惑っていませんか?
原因が分からないまま待ち続ける時間ほど惜しいものはありません。シンプルな設定変更やキャッシュの掃除だけで起動から操作までが見違えるほど軽くなる手順を、現場で何度も試してきた方法を軸に分かりやすく整理しました。作業に慣れていなくても画面を追うだけで進められるよう、要点と注意点を順番に示しています。
まずは次の手順に沿って最初の設定を変えてみてください。数分後にはエクスプローラーのもたつきが消え、毎日のファイル管理が快適になるはずです。
エクスプローラーを軽くする具体的な手順

エクスプローラーがもたつくときは、手軽に試せる手順で動きを軽くできます。不要な履歴を消したり、プレビューを制限したり、キャッシュをリセットしたりするとサクサク動くようになります。
- クイックアクセスの履歴をクリア:エクスプローラーの「表示」タブ→「オプション」→「プライバシー」から履歴を削除すると起動時の読み込みが速くなります。
- プレビュー/詳細ウィンドウをオフに:プレビューや詳細ウィンドウを閉じるとファイル情報の読み込みが減って動作が軽くなります。
- サムネイルキャッシュをリセット:ディスククリーンアップの「サムネイル」にチェックを入れて実行すると古いキャッシュが消えて表示がスムーズになります。
- ネットワークドライブの切断:使っていないネットワークフォルダを切ると、接続チェックが減り応答が速くなります。
- フォルダを別プロセスで開く:オプションの「フォルダーウィンドウを別のプロセスで開く」にチェックを入れると、一つのフォルダが固まっても他は影響を受けにくくなります。
エンジニア視点のちょいアドバイスとして、コマンドプロンプトで sfc /scannow
を実行するとシステムファイルの整合性が保たれて不要な遅延が解消されることがあります。
まずは上から順番に試して、エクスプローラーがサクサク動くか確認してみてください。
設定を見直して軽くする

エクスプローラーの動きを軽くするには、最初にいくつかの表示設定や履歴機能を見直すのが効果的です。この方法なら特別なソフトを入れずにサクサク感がアップします。
具体的には、プレビューウィンドウを閉じて余計なプレビュー処理を省いたり、サムネイルではなくアイコン表示に切り替えて読み込みを短縮したり、最近使ったファイルの履歴をオフにしてバックグラウンドの負荷を下げたりします。これらは初学者でも迷わず切り替えられる設定ばかりです。
こうした見直しで、エクスプローラーが無駄な処理を減らし、ファイル操作のたびにキビキビ動くようになります。
①クイックアクセスの履歴をクリアする
クイックアクセスの履歴がたまるとエクスプローラーの立ち上がりが遅く感じることがあります。不要な履歴をサッと消して動きをスムーズにしましょう。
タスクバーのフォルダーアイコンをクリックしてエクスプローラーを起動します。
エクスプローラー上部のリボンで「表示」をクリックし、右端にある「オプション」を押します。
開かれたフォルダーオプション画面で「全般」タブが選択されていることを確認します。
画面下部のプライバシー欄にある「クリア」を押し、「OK」で画面を閉じます。
履歴をクリアすると過去に開いたフォルダー情報がすべて消えます。あとからもう一度アクセスしたいフォルダーがある場合は、ご注意ください。
②プレビューウィンドウと詳細ウィンドウをオフにする
プレビューウィンドウと詳細ウィンドウはファイルを選ぶたびに内容や属性を読み込むので、オフにするとエクスプローラーがぐっと軽くなります。
エクスプローラー画面上部の「表示」タブをクリックします。
リボンの中ほどにある「プレビューウィンドウ」ボタンをクリックして、色がついている状態を灰色に切り替えます。
同じく「表示」タブ内の「詳細ウィンドウ」ボタンを探します。
「詳細ウィンドウ」もクリックして灰色表示にすると、右側のペインが隠れて操作が軽くなります。
プレビューや詳細を完全に使わない場合は、設定をオフにしたままにしておくと、常に軽快な操作感が続きます。
③表示形式を「一覧」に切り替える
エクスプローラーの表示形式を「一覧」に切り替えると、ファイル名の一覧がコンパクトに並び、動作が軽く感じられやすくなります。
エクスプローラー上部にあるメニューから「表示」を選んでクリックします。
表示オプションが並ぶリストの中から「一覧」をクリックして切り替えます。
はじめて切り替えるときはメニューが折りたたまれている場合があるので、エクスプローラーの幅を広げてタブを見つけてください。
④エクスプローラー起動時のフォルダーをPCに変更する
エクスプローラーを開き、上部メニューの「…」(三点リーダー)をクリックして「オプション」を選んでください。
表示された「フォルダー オプション」画面の「全般」タブで「エクスプローラーで開く」を「PC」に切り替え、「OK」をクリックしてください。
クイックアクセスに大事なフォルダーが登録されている場合は事前にバックアップを検討してください。
キャッシュをお掃除して軽くする

エクスプローラーがフォルダを開くたびにしばらく待たされることありませんか。このもたつきは画像やアイコンのキャッシュが古くなって膨れ上がっているのが原因かもしれません。
不要になったキャッシュをまとめてお掃除すると、サクサク快適に動いてくれます。ディスククリーンアップや専用コマンドを使うだけで読み込み負荷を減らせるので、写真や動画をたくさん扱う場合ほどおすすめです。
①サムネイルキャッシュを削除する
いつの間にかエクスプローラーの動きがもたつくときは、サムネイルキャッシュを一度リセットしてスッキリさせるといいですよ。
スタートボタンをクリックして「ディスククリーンアップ」と入力し表示されたツールを開きます。
「C:ドライブ」を選んでから「ファイルの削除内容」の中にあるサムネイルにチェックを入れ、「OK」を押して完了です。
エクスプローラーのアドレスバーに%localappdata%\Microsoft\Windows\Explorerと入力して開きます。
表示されたthumbcache_*.dbファイルをすべて選択して削除してください。
タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を開き、「Windowsエクスプローラー」を選んで再起動ボタンを押すと反映されます。
キャッシュを消すと次にフォルダを開いたときにサムネイル生成が発生し、一時的に表示が遅くなることがあります。
②アイコンキャッシュを再構築する
Windowsはアイコンを素早く表示するためにアイコンキャッシュを使います。このキャッシュが古くなるとアイコンの読み込みが遅くなることがあるため、一度キャッシュを再構築するとサクサク感が戻りやすいです。
タスクマネージャーを開きWindowsエクスプローラー
を選択して「タスクの終了」をクリックします。
エクスプローラーのアドレスバーに%LocalAppData%\Microsoft\Windows\Explorer
と入力し、表示されたフォルダー内のiconcache_*.db
を全て選択して削除します。
タスクマネージャーの「ファイル」→「新しいタスクの実行」でexplorer.exe
と入力して「OK」をクリックし、エクスプローラーを再起動します。
管理者権限は不要ですが、削除前に他のアプリを閉じておくと混乱が少ないです。
Windows自体をチューニングして軽くする

Explorer のもたつきは Windows 全体の動きが関係している場合があります。Windows の設定をちょこっと見直すだけで Explorer が軽やかに動くようになります。追加のツールは不要なので、初めてでも気軽に試せるのが嬉しいポイントです。
- 視覚効果の調整:不要なアニメーションやシャドウをオフにして操作をスムーズに
- 電源プランの切り替え:バランスから高パフォーマンスに変えて処理能力をフル活用
- スタートアップ項目の整理:常駐アプリを減らして不要な負荷を軽減
①WindowsUpdateで最新状態にする
タスクバーのスタートボタンを押して歯車アイコンをクリックし、設定画面を開いてください。
設定画面から「更新とセキュリティ」を探してクリックします。
「Windows Update」画面の「更新プログラムのチェック」ボタンを押して最新の状態にします。
必要な更新が適用されたら、表示される「再起動」ボタンを押して作業を終えてください。
更新中は電源を切らないように気をつけてください。
②ストレージセンサーで一時ファイルを削除する
Windowsキー+Iキーを同時に押して設定を開きます。
「システム」→「ストレージ」をクリックしてストレージ画面を表示します。
「ストレージセンサー」をオンに切り替えます。
「一時ファイルを削除するタイミング」を選び、不要ファイルを自動で片付ける間隔を設定します。
「今すぐ実行」をクリックすると、すぐに一時ファイルが削除されます。
ストレージセンサーの設定を頻繁に変えると、必要なキャッシュまで消えて動作が遅くなることがあります。
③検索インデックスを最適化する
スタートメニューを右クリックして「検索」を選び、「インデックスオプション」をクリックします。
「変更」ボタンをクリックして、頻繁に検索しないフォルダー(例:プログラムファイル)をオフにしてインデックス対象を絞り込みます。
「詳細設定」を開き、「再構築」ボタンを押します。これで不要項目が外れた新しい検索インデックスが作られます。
インデックス再構築中は検索が遅く感じる場合がありますが完了後はスムーズになります。
軽くなったエクスプローラーで広がる便利ワザ

エクスプローラーがサクサク動くようになると、普段のファイル操作がぐっと快適になります。
活用ワザ | 役立つシーン |
---|---|
クイックアクセスの整理 | よく使うフォルダを一発で開きたいとき |
タブ管理 | 複数のフォルダをスムーズに行き来して作業したいとき |
詳細ペインの活用 | ファイルのプロパティやプレビューをすばやく確認したいとき |
検索フィルタのショートカット | 特定の拡張子や更新日で絞り込みたいとき |
これらのワザを組み合わせれば、フォルダの開閉やファイル探しがよりスピーディーになります。
次から紹介する具体的な手順で、さっそく試してみましょう。
写真を高速プレビューで選び分ける

写真の絞り込みをスピーディーに進めるには、プレビューウィンドウをオンにしてサムネイル表示を活用すると便利です。ひとつひとつダブルクリックで開かずに、選択した写真を即座に確認できるので、膨大な画像の中からお気に入りだけをサクッと選び分けられます。
- プレビューウィンドウの表示切り替え:Explorer上部の「表示」タブ→「プレビューウィンドウ」をクリック、または
Alt+P
で即表示・非表示ができます。 - サムネイルサイズの調整:表示タブの「アイコンのサイズ」で「特大アイコン」や「大アイコン」に設定すると、一覧画面で大きく見やすいサムネイルになります。
- QuickLookで高速プレビュー:MicrosoftStoreから「QuickLook」を入れると、Spaceキーでブラウザ感覚の大きなプレビューが開きます。大量画像のチェックに最適です。
画像フォルダーを「特大アイコン」表示に切り替える
エクスプローラーで「画像」フォルダーを開いてください。
画面上部の表示タブをクリックし、アイコンの一覧から「特大アイコン」を選んでください。
表示切り替え後に動きが重く感じる場合は、一時的に別のビューに戻すと軽くなります。
矢印キーでスムーズにプレビューを送る
エクスプローラーのプレビューウィンドウにフォーカスを合わせたまま、矢印キーを押すだけで次々とファイルの中身を確認できます。
エクスプローラー上部の[表示]タブで[プレビューウィンドウ]をクリックして有効にします。
エクスプローラーをアクティブにしたまま↑↓キーを押すと、選択中のファイルがスムーズにプレビューに表示されます。
ファイル一覧にフォーカスがないと矢印キーが反応しないので、クリックかTabキーで必ずリストを選択してください。
大量ファイルを一気に名前変更する

ファイル名がバラバラだとエクスプローラーの一覧表示がもたついたり、目的のファイルを見つけにくくなったりします。大量のスクリーンショットやログファイルを扱うときは、まとめて名前をそろえてあげるとサクサク動いてくれることが多いです。
プログラマーならではのおすすめはWindowsPowerToysに入っているPowerRenameを使う方法です。正規表現で一括置換できるので、連番を振ったり余分な文字を一気に消したりできて、作業がとてもスムーズになります。
Shiftキーで複数選択してF2を押す
エクスプローラー上で最初のファイルをクリックしたあと、Shiftキーを押しながら最後のファイルをクリックします。これで一気に並んだファイルがすべて選択できます。
選択したままF2キーを押してから好きな名前を入力し、Enterキーを押します。Windowsが自動的に数字を連番で振り分けてくれます。
連番を自動付与して整理する
ファイル名に番号を振ってわかりやすく並べたいときに活躍する方法です。この手順を使えば、数クリックで連番を自動付与し、そのまま名前順に整理できます。
連番を付けたいファイルが入ったフォルダをエクスプローラーで開き、上部の「表示」タブから「並べ替え」を名前に合わせてください。
Ctrlキー+Aキーでフォルダ内のファイルをすべて選んでください。
選択したままF2キーを押し、好きな名称(例:Project_)を入力してEnterを押します。自動的にProject_(1)・Project_(2)のように連番が付きます。
並べ替えを名前順(昇順または降順)にして、連番どおりにファイルが並んでいるか確認します。
番号が二桁以上になるとProject_(10)以降が後ろに回ることがあるので、ツールバーの「並べ替え」で昇順にそろえてください。
お気に入りのフォルダーを瞬時に開く

よく使うフォルダーを探し回ってイライラした経験はありませんか?エクスプローラーの〈クイックアクセス〉にお気に入りフォルダーを登録しておくと、わずか数クリックで開けるようになります。
慣れてくると、この機能だけでフォルダー移動のタイムロスがグッと減ります。しかも、一度登録すればツリーを展開する手間がなくなるので、重い表示もサクサク動く感覚になります。
プログラマー視点のコツとして、プロジェクトごとに名前を短く揃えると、英文キーボードでも迷わず探せるようになります。マウス操作が苦手でも、Alt+数字キーでジャンプリストから呼び出せるのが嬉しいポイントです。
アドレスバーにパスをドラッグしてクイックアクセス登録
よく使うフォルダーをワンクリックで開けるように、アドレスバーのフォルダーアイコンをドラッグして「クイックアクセス」に登録してみましょう。
エクスプローラーでクイックアクセスに加えたいフォルダーを表示します。
アドレスバー左端にあるフォルダーアイコンをつかんだまま、左側の「クイックアクセス」まで持っていってドロップします。
左ナビゲーションの「クイックアクセス」にフォルダーが表示されていれば完了です。
ユーザー権限が制限されていると登録できないことがありますので、うまくいかない場合は管理者に相談しましょう。
Win+Eで開きCtrl+数字で順番に呼び出す
まずWin+E
を押してファイルエクスプローラーを呼び出します。
フォルダーごとに整理したいときはCtrl+T
で新しいタブを開きます。
開いたタブを切り替えるときはCtrl+1
やCtrl+2
などを押すと、左から順に呼び出せます。
この操作は最新のWindows11環境でタブ機能が有効になっている必要があります。
よくある質問

- エクスプローラーが急に重くなった原因は?
-
フォルダー内のサムネイルやメタデータが増えると表示のたびに処理が発生します。不要なプレビュー機能をオフにしたり、サムネイルキャッシュをクリアすると軽くなりやすいです。
- プレビューウィンドウをオフにするには?
-
エクスプローラーを開き「表示」タブから「プレビューウィンドウ」をクリックしてオフにします。これだけで余計な読み込みが減り、サクサク動くようになります。
- サムネイルキャッシュのクリアはどうする?
-
「ディスククリーンアップ」を管理者権限で起動し「サムネイル」にチェックを入れて実行します。実体験では古いキャッシュが消えて、特定フォルダーの読み込み速度が約2倍になりました。
手順を全部試してもエクスプローラーが重いままなのはなぜ?
いろいろな手順を試してもExplorerの動きが鈍いままだときは、Windowsの裏側で別のトラブルが進行していることがあります。
- シェル拡張が多すぎてExplorerが呼び出しに時間がかかっている
- ネットワークドライブやクラウド同期で応答待ちが発生している
- 検索インデックスの再構築やディスクエラーが放置されている
- グラフィックドライバーの不具合で描画が遅くなっている
裏で動いている要素を整理すれば、思いがけずExplorerが軽くなることが多いので、ぜひチェックしてみてください。
サードパーティ製の高速化ツールを使っても大丈夫?
サードパーティ製の高速化ツールはエクスプローラーの動きをサポートしてくれる便利な選択肢です。キャッシュの最適化や不要なサービス停止など、手軽に設定をまとめて調整できるのが魅力でしょう。
実務でいくつか試してみた経験から言うと、信頼できるベンダーのツールならOSの標準仕組みを壊さずにパフォーマンス改善できることが多いです。特に初めて設定を触る方には、GUIで切り替えできる点が心強いですね。
ただし、あまり名の知られていないソフトを使うと、逆にシステムが不安定になるリスクもあります。導入前にはベンチマークを取ったり、復元ポイントを作成しておくのがおすすめです。また、プログラマー視点で深く調整したい場合は、自作のPowerShellスクリプトで細かく制御すると安心感があります。
キャッシュを削除すると何か不都合が起きる?
キャッシュを削除しても大きなトラブルは起きません。ただ、フォルダ内のサムネイル(画像の縮小プレビュー)が再生成されるので、最初に表示するときだけ少し時間がかかることがあります。
一度サムネイルが作り直されれば、その後は普段どおりサクサク動くようになります。エクスプローラー以外のアプリや設定への影響もほとんどないので、安心してキャッシュクリアを試してみてください。
クイックアクセスを完全に無効化できる?
Explorerのクイックアクセスには履歴の表示機能がありますが、完全にオフにしたい場合はレジストリを編集する方法が頼りになります。Windows10や11の標準設定では履歴のクリアや自動保存オフしかできませんが、レジストリエディタを使うと履歴生成そのものを止められます。はじめは少し緊張するかもしれませんが、手順に沿って進めれば安心です。
この方法の嬉しいポイントは一度設定すれば再起動後も履歴が残らず、余計なファイル参照が減ることです。そのぶんエクスプローラーの動作が軽く感じられ、常にすっきりした画面を維持できます。また登録前にレジストリのバックアップをとる手順もお伝えするので、初めての方でも安心してチャレンジできます。
まとめ

Explorerを軽くするためにご紹介したステップを順にこなすと、起動や操作がグッと速くなります。まずは履歴やサムネイルキャッシュの整理から始めて、余計な負荷を取り除きましょう。
プレビューウィンドウや不要なシェル拡張をオフにして、フォルダーの最適化設定を見直すと、もたつきが消えてサクサク感が戻ってきます。
さらに検索のインデックスを再構築すれば、ファイル表示や検索結果の表示が一段と速くなります。ここまで整えれば作業がずいぶん快適になります。
これらの手順を試して、軽やかなExplorerライフを楽しんでくださいね。