外出先でも自宅のWindowsPCにある資料を開きたいのに、リモートデスクトップの設定とアプリ選びで手が止まってしまっていませんか。
本ガイドでは、表示されるアイコンを順にクリックするだけで安全な接続が完了する手順を示し、外出先からでも机の前と変わらない操作感で作業を進められる環境づくりを支援します。
まずはご自宅のネットワーク内で紹介する通りに設定を試し、動作が確認できたら外出先からの接続にも挑戦してみてください。遠隔操作の便利さを体感すれば、作業効率と安心感が大きく向上します。
Windowsリモートデスクトップアプリを入れて今すぐつなぐ方法

手元のノートPCからすぐに自宅のWindowsを操作したいときは、手順をおさえておくと迷わずサクッとつながります。
- Microsoft Remote DesktopアプリをMicrosoft Storeからインストール
- 自宅PCの「システム」→「リモートデスクトップ」でリモート接続をオンに切り替え
- 自宅側のグローバルIPまたは動的DNSを確認しておく
- ルーターの設定画面でTCPポート3389を開放(ポートフォワーディング)
- アプリに自宅PCのアドレスやユーザー名を登録して接続ボタンを押す
同じネットワークで手軽にリモートデスクトップ

家のWi-Fiや有線LANにつながったパソコン同士なら、遠隔操作の設定がとってもかんたんです。インターネットを経由しないので、外部から侵入される心配も少なく、サクサク動くレスポンスがうれしいポイントです。
面倒なルーターのポート開放やVPN設定は不要で、Windows10/11に標準で備わっているリモートデスクトップ機能をオンにするだけです。安定した接続とスムーズな操作感を手に入れたいときにぴったりの方法です。
①スタートボタンをクリックしてMicrosoftStoreをひらく
画面左下のスタートボタンをクリックします。アプリ一覧にストアが見当たらない場合は、一覧上部の検索ボックスにMicrosoft Storeと入力してみてください。
検索結果に表示されたMicrosoft Storeのアイコンをクリックすると、アプリがパッと立ち上がります。
②検索窓にRemoteDesktopと入力してアプリページをひらく
画面左下の検索アイコンをクリックして、検索窓にRemoteDesktopと入力してください。候補に「リモートデスクトップ接続」が表示されたら、項目をクリックしてアプリの詳細ページを開きます。
③入手ボタンを押してインストールをはじめる
Microsoft Storeのアプリページにある入手ボタンをクリックします。ボタンを押すと自動でダウンロードが始まり、インストールが進みます。ネットワークが安定しているとよりスムーズに完了します。
④接続先PCで設定アプリをひらいてリモートデスクトップをオンにする
接続先PCでWindowsキーとIキーを同時に押して設定アプリを開きます。
「システム」を選んで左のメニューを下にスクロールし「リモート デスクトップ」をクリックします。
「リモート デスクトップを有効にする」のスイッチをオンにして、確認ダイアログで「OK」をクリックしてください。
Windows Homeエディションではホスト機能が使えないため、Pro以上のエディションを用意してください。
⑤接続許可ユーザーに自分のアカウントを追加する
スタートメニューから設定アイコンを開き、システム→リモート デスクトップを選びます。
ユーザーの選択ボタンをクリックして、リモート デスクトップ ユーザーの管理画面を表示させます。
「追加」をクリックし、アカウント名を入力して「名前の確認」を押します。正しく認識されたら「OK」をクリックしてください。
ローカルアカウントを登録する場合はPC名\ユーザー名形式で入力してください。
⑥リモートデスクトップアプリを起動して新しい接続を作成する
リモートデスクトップアプリを起動したら、まず画面上の「+ 新しい接続」をクリックして接続情報の登録を始めましょう。
Windowsキーを押して「リモートデスクトップ」と入力し、表示されたアプリをクリックして起動してください。
アプリ上部にある「+ 新しい接続」をクリックして、接続先PCの情報入力画面を開きます。
「PC名」欄にアクセス先のホスト名またはIPアドレスを入力し、「ユーザーアカウント」を選択して保存をクリックします。
接続に失敗する場合は、アクセス先PCの「リモートデスクトップを許可」の設定を再度確認してください。
⑦PC名を入力して接続ボタンを押す
入力欄に接続したいPCのネットワーク名かIPアドレスを入れます。
たとえば自宅PCのIPが192.168.1.10ならそのまま入力してください。
入力が終わったら接続を押すとリモート操作がはじまります。
外出先からルーターのポート開放でつなぐ

外出先から自宅PCに直接つなぎたいなら、ルーターでポートを開放する方法があるよ。自分のルーター設定画面でリモートデスクトップ用のポート(通常は3389)をPCのLAN内アドレスに向けると、外部からもWindows標準のリモートデスクトップでつながるようになるんだ。
この方法のいいところはVPNを用意しなくてもサクッとつなげる点だよ。通信は直接だから応答が速いし、インターネット環境さえあればどこからでもデスクトップ操作ができる。ルーターの設定がちょっとだけ面倒だけど、慣れればすぐできるから、ネット設定に抵抗がない人には特におすすめだよ。
①接続先PCでipconfigを確認してIPv4アドレスをメモする
画面左下のWindowsマークを右クリックして「Windowsターミナル」または「コマンドプロンプト」を選びます。
開いた黒い画面にipconfig
と入力してEnterキーを押します。
ずらりと表示された項目の中から「IPv4アドレス」を見つけ、例:192.168.1.10のように書かれた数字列を正確にメモします。
②ルーターの管理画面にサインインして3389ポートを開放する
ブラウザーを開き、アドレスバーにルーターのIPアドレス(たとえば192.168.0.1など)を入力してください。
管理画面のログインページが表示されたら、ルーターに設定したユーザー名とパスワードを入力してサインインします。
メニューから「ポートフォワーディング」「仮想サーバー」「NAT設定」などの項目を探します。ルーターによって呼び方が違うので、近い名称をクリックしてください。
「新規追加」や「ルール作成」を選び、以下を入力します。
- サービス名:RDP(任意の名称でもOK)。
- 外部ポート:3389。
- 内部IPアドレス:リモートしたい自宅PCのローカルIP(例:192.168.0.10)。
- 内部ポート:3389。
入力が終わったら保存または適用をクリックして反映させます。
自宅PCのローカルIPはDHCPで変わることがあるので、固定IPかDHCP予約を設定しておくと安心です。
③グローバルIPアドレスを確認してメモする
自宅PCへリモート接続するには、ルーターに割り当てられたグローバルIPアドレスを把握しておく必要があります。
Googleで「現在のIPアドレス」と検索するか、直接 https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi へアクセスしてください。
画面に表示されたIPv4形式の数字(例 123.45.67.89)をコピーして、メモ帳やスマホのメモに貼り付けておきます。
自宅の回線が動的IPの場合、時間と共に変わることがあります。DDNSサービスを併用すると、IP変動を気にせずアクセスできるようになります。
④外出先PCでリモートデスクトップアプリを開いてグローバルIPを入力する
スタートメニューで「リモートデスクトップ接続」と入力するとアプリが見つかります。
起動したら「コンピューター」欄に先ほど控えたグローバルIPアドレスを入力してください。
「その他のオプション」を開くとユーザー名欄が現れるので、PC名\ユーザー名
を入力します。
「資格情報を保存」にチェックを入れると次回から入力を省けて便利です。
最後に「接続」をクリックすると自宅PCのログイン画面が表示されます。
ルーターで指定した3389番ポートが開いているか事前に確認しておきましょう。
⑤接続を押してユーザー名とパスワードを入力する
接続ボタンを押すとリモートPCへのアクセスが始まります。すぐにユーザー名とパスワードの入力画面が現れるので、いつもサインインしている情報を正確に入力してください。
ユーザー名には、ローカルアカウントならPC名\ユーザー名の形式を、Microsoftアカウントならメールアドレスだけを入れてください。
パスワード欄にいつも使っているパスワードを打ち込み、OKボタンをクリックします。大文字と小文字の違いに注意して、コピペも活用するとミスを減らせます。
次回から手間を省きたい場合は「資格情報を保存」にチェックを入れておくと便利です。
共用の端末では資格情報の保存をオフにしておくと、他の人が勝手にアクセスする心配を減らせます。
VPNで安全に社外から接続する

社外からWindowsリモートデスクトップを使うとき、インターネット側に直接RDPポートを開けるのはちょっと心配ですよね。そこでVPNを使うと、社内ネットワークに仮想的につながり、通信が全て暗号化されるので安心して遠隔操作できます。
会社でよく使われるSSL‐VPNやOpenVPN、Windows標準のL2TP/IPsecは、外出先のカフェWi-Fiやスマホのテザリング回線でもサクッとつながります。ネットワーク管理者に一度設定を依頼すれば、あとはクライアントアプリを立ち上げるだけで社内資源にアクセスできる快適さがクセになります。
実際に試してみると、VPNを経由すると二重NAT環境でRDPのレスポンスがやや落ちることがありました。そんなときはRDPのネットワーク設定でUDP(既定では無効)を有効にすると、画面描画がスムーズになるのでぜひ試してみてください。
①接続先PCで設定アプリのVPNをひらいて新しいVPNを追加する
画面左下のスタートボタンをクリックして設定アプリを開きます。
「ネットワークとインターネット」を選んでから、左側メニューの「VPN」をクリックします。
「VPN接続を追加する」ボタンを押して、サーバー情報の入力画面を表示させてください。
②ルーターまたはNASでVPNサーバーを有効にする
ブラウザにルーターのIPアドレス(例:192.168.1.1)を入力し、ログイン情報を入力します。メニューから「VPN」や「セキュリティ」内のVPN設定に進んでください。
「OpenVPN」「PPTP」など希望のVPN方式をチェックして有効化します。必要に応じてポート番号や暗号化方式をメモしておきましょう。
VPN接続用のユーザー名と複雑なパスワードを入力して新しいアカウントを作成します。テスト用に自分用アカウントをひとつ作っておくと後で確認しやすいです。
コントロールパネル→VPN Serverをインストール後、起動します。左メニューで「OpenVPN」タブを選び「有効化」にチェックを入れ、証明書をエクスポートします。
ポートフォワーディング設定が必要な場合はルーター側で、エクスポートした設定ファイルのポート番号をそのまま開放しましょう。
注意:ルーターやNASの機種ごとにメニュー配置やラベルが異なるので、最新の製品マニュアルを参照しながら操作してください。
③外出先PCでVPNに接続して社内LANと同じネットワークに入る
Windowsのスタートボタンから設定を開き、「ネットワークとインターネット」を選んでください。メニューから「VPN」を選び、「VPN接続を追加」をクリックします。
会社支給のサーバー名、VPNの種類は「自動」、サインイン情報タイプは「ユーザー名とパスワード」を選び、社内で教わったIDとパスワードを正確に入力して保存してください。
タスクバー右下のネットワークアイコンをクリックし、先ほど追加したVPNプロファイルを選んで「接続」をクリックします。
接続時に二段階認証がある場合は、スマホ連携アプリのワンタイムパスワードを入力してください。
再びネットワークアイコンを開き、「接続済み」と表示されていれば成功です。念のためコマンドプロンプトを開いてipconfig
コマンドを実行し、VPN用のIPアドレスが表示されるか確認すると安心です。
接続エラーが出るときは、会社ネットワークのセキュリティ設定でVPNポート(通常はUDP10000~20000)がブロックされていないか確認してください。
④リモートデスクトップアプリでPC名を入力して接続する
リモートデスクトップアプリの「PC名」欄に、接続したい自宅PCのホスト名またはIPアドレスを正確に入力します。
「接続」ボタンをクリックして、自宅PCへのリモートセッションを開始します。初回は資格情報の入力を求められます。
PC名が見つからないときはIPアドレスを使うとつながりやすいです。
リモートデスクトップを覚えたらできる楽しいこと

リモートデスクトップを活用すると、自宅のWindows11PCをAndroidスマホやiPadから操作しながらいろいろ楽しめるようになります。
活用シーン | 役立つ理由 |
---|---|
Windows11ゲームをスマホでリモートプレイ | 高性能PCのグラフィックを外出先でもストレスなく楽しめる |
ドキュメントの遠隔操作&共同編集 | Windows11とiPad間でファイルを素早く開いてリアルタイム共有できる |
複数PCの遠隔メンテナンス | 社内のWindows10/11混在環境をまとめてアップデートや再起動管理できる |
家族や友人との画面シェア | Android/iOSクライアントで設定を一緒に確認しながらサポートできる |
家族や友人のPCトラブルを遠隔でサポートする

パソコンの調子が悪いとき、わざわざ訪問することなく自宅から手伝えるととても助かります。Windows標準のリモートデスクトップ機能を使えば、家族や友人の画面を安全に共有して問題を解決できます。
- 時間を気にせずすぐ対応:離れた場所でもPC操作を共有できるので、深夜や急ぎの対応にも便利です。
- Windows標準で手軽に:無料で追加ツールを入れる必要がなく、設定もシンプルです。
- 操作範囲を限定可能:相手の許可を得て画面共有できるので、プライバシーを守りながらサポートできます。
実際に何度も使って感じたのは、相手のPC環境を直接見ながらアドバイスできる安心感です。初心者の家族にも手順をやさしく案内しながらトラブルを解消できるので、ITに詳しくない相手でもストレスなくサポートできます。
相手PCでリモートデスクトップを許可してもらいユーザーを追加する
相手PCのスタートメニューを右クリックして「設定」を開いてもらいます。
「システム>リモートデスクトップ」を選んでもらい、リモートデスクトップをオンにしてもらいます。
「ユーザーの選択」ボタンを押して、接続を許可したいMicrosoftアカウントのメールアドレスを入力して「OK」をクリックしてもらいます。
相手PCに管理者権限のアカウントでログインしてもらわないと追加できない場合があります。
自分のPCから接続して画面共有しながら操作する
自分のPC同士で、ホスト側の画面を見ながら操作サポートしたいときには、Windows標準のリモートデスクトップを使うとラクです。資料を一緒に見つつ操作できるので、オンライン会議と同じ感覚でサクサク手助けできます。
ホストPCのWindowsキー→「設定」→「システム」→「リモートデスクトップ」を開いてオンに切り替えます。画面に出る確認ダイアログは「はい」を選んでください。
ホストPCでコマンドプロンプトを開き、ipconfig
を実行します。「IPv4 アドレス」に表示されている数字(例:192.168.1.100)をメモしておきましょう。
クライアント側でもWindowsキー→「Microsoft Store」→「リモートデスクトップ」アプリを開いてインストールします。起動したら「+ 新規」を選びます。
「PC名またはIPアドレス」に先ほどメモしたIPを入れ、ユーザー名とパスワードも登録して保存します。そのまま接続ボタンを押すと、ホスト画面がフルスクリーンで表示されます。
ホストPCがスリープすると切断されるので、電源とスリープ設定を「なし」に変更しておくと安心です。
会社PCへアクセスしてどこでもオフィス作業

会社のPCをまるで手元に置いているかのように操作できるのがリモートデスクトップのよさです。自宅やカフェなど好きな場所から、いつもの業務環境にすぐつながるので、出張先でも資料整理や急ぎのメール対応がスムーズに進みます。
- いつでもアクセス:アプリを開くだけで会社PCのデスクトップが手元に現れる
- 違和感ゼロ:普段使っているソフトや設定そのままで作業できる
- 安心の暗号化:通信は自動的に暗号化されてデータ漏えいリスクを抑える
- ファイル連携:クリップボード共有やドライブマウントで資料のやり取りがかんたん
この方法なら、自宅のPCでも会社のネットワークに直接つながるため、社内専用のサーバーやプリンターも手軽に使えます。移動中のちょっとした空き時間にでも、オフィスと同じ感覚で作業を進められるのがうれしいポイントです。
会社VPNに接続してからリモートデスクトップで社内PCにログインする
社外から社内PCを安全に操作するには、社内ネットワークへVPNでつないでからリモートデスクトップを起動します。
Windowsキー+Iで設定を開き「ネットワークとインターネット>VPN」を選びます。事前に登録した会社VPNの接続名をクリックして「接続」を押してください。
コマンド操作が好みなら、rasdial "VPN接続名" ユーザー名 パスワード
を管理者権限のPowerShellで実行してもOKです。
スタートメニューから「リモートデスクトップ接続」を開き、社内PCのホスト名(例:pc123.company.local)を入力して「接続」を押してください。資格情報画面で社内ドメインのアカウントを入力します。
画面サイズやリソース転送は「表示オプション」で調整できます。社内サーバーへ大きなファイルを送る場合はクリップボード共有を有効にしておくと便利です。
VPNが切断されると社内PCへの接続も切れるので、長時間操作する場合はスリープや画面ロックの設定に注意しましょう。
共有フォルダーを開いてファイルを編集する
リモート接続中でも自宅PCの共有フォルダーにアクセスすると、いつもの資料や写真を手元で編集できます。それでは実際に手順に沿って開いてみましょう。
リモートPCのタスクバーにあるフォルダーアイコンをクリックしてエクスプローラーを起動します。
アドレスバーに\\自宅PC名\共有フォルダー名
を入力してEnterを押します。
編集したいファイルをダブルクリック、または右クリック→プログラムから開くで好みのアプリを選びます。
変更を保存したらアプリを閉じてエクスプローラーに戻ります。
他のユーザーと同じファイルを同時に編集すると上書き競合が起きる場合があります。作業前に共有先の状況をチェックしてください。
タブレットをサブディスプレイ代わりに使う

パソコンの画面だけではちょっと手狭に感じるときは、手元のタブレットを追加のディスプレイとして使ってみましょう。
無料や低価格のアプリを使えば、Wi-Fiを通じて瞬時に画面を拡張できます。ノートパソコンでコードを書きながら、チャットや資料をタブレット側に表示すると作業効率がぐんとアップします。
- 作業スペースが広がる:メイン画面とは別に資料やチャットを表示できます。
- 配線いらず:Wi-Fiでつながるのでケーブルを気にせず使えます。
- 低コストで導入:すでに持っているタブレットがそのままサブディスプレイに早変わりします。
アプリを選ぶときは、動作の軽さや映像の遅延の少なさを重視しましょう。
タブレットにリモートデスクトップアプリを入れて同じWiFiに接続する
タブレットのアプリストア(Google PlayストアまたはApp Store)を開き、検索バーにMicrosoft Remote Desktopと入力してください。表示されたアプリの【入手】または【インストール】をタップして導入します。
インストール後にアプリを起動したら、画面の案内に従いネットワークアクセスなどの許可を承認してください。ここを許可しないとリモート接続ができなくなる場合があります。
タブレットの設定を開き、WiFiメニューから自宅のSSIDを選んでパスワードを入力します。同じネットワークにいることでPCとの通信がスムーズになります。
PC名を指定して接続し外出先でも二画面環境にする
自宅PCにPC名でつなぐと、IP変動を気にせずに外出先でも自宅の複数ディスプレイをまるごと使えます。
スタートメニューから「リモートデスクトップ接続」を起動し、接続先に自宅PCのPC名
を入力します。
「オプションの表示」をクリックして「表示」タブへ移動し、すべてのモニターを使うにチェックを入れます。
接続情報を.rdpファイルとして保存しておくと、次回からワンクリックで二画面環境にすばやく接続できます。
自宅PCのファイアウォール設定で「リモートデスクトップ」を許可しておかないとつながらないのでご注意ください。
よくある質問

リモートデスクトップアプリで接続できません。どうすればいいですか?
- リモートデスクトップアプリで接続できません。どうすればいいですか?
-
まずは自宅PC側でリモートデスクトップが有効になっているか確認しましょう。Windowsの設定から「システム>リモートデスクトップ」を開き、スイッチがオンになっているかチェックしてください。そのあと、Windows Defenderファイアウォールで「リモートデスクトップ」を許可リストに追加しておくと安心です。IPアドレスが変わる場合もあるので、コマンドプロンプトで
ipconfig
を実行して最新のIPv4アドレスを確認するとつながりやすくなります。
Windows 10とWindows 11で設定に違いはありますか?
- Windows 10とWindows 11で設定に違いはありますか?
-
基本的な流れは同じですが、Windows 11は設定画面のデザインが少し変わっているだけです。リモートデスクトップの有効化は「設定>システム>リモートデスクトップ」で操作します。あとはWindows 10と同じく、通信を許可する設定やユーザー権限の確認を行えば問題なく使えます。
外出先から自宅PCにアクセスする方法は?
- 外出先から自宅PCにアクセスする方法は?
-
自宅ルーターでポートフォワーディングを設定して、外部からPCの3389番ポートにアクセスできるようにすると便利です。ただセキュリティが心配な場合は、VPNサービス(たとえばOpenVPNやZeroTier)を使うと暗号化されてより安全です。実際にZeroTierを使ったら、ほんの数ステップでVPNが組めて驚くほど簡単でした。
スマホで快適に操作するコツは?
- スマホで快適に操作するコツは?
-
タッチ操作だと細かいクリックが大変なので、アプリの「マウスモード」に切り替えて使うと操作しやすくなります。また解像度を少し下げると画面の表示が軽くなり、動きがスムーズに感じられました。必要なときだけズームインして使えば、スマホでも意外と快適に作業できます。
接続できないときはどうすればいい?
リモートデスクトップでつながらないときは、どこかに小さなつまずきポイントがあります。あわてずに順番に見直していきましょう。
- ネットワーク接続:自宅PCと操作端末が同じネットワーク、またはVPNで接続されているか確かめましょう。
- リモートデスクトップの有効化:自宅PCの「設定」→「システム」→「リモートデスクトップ」で「リモートデスクトップを有効にする」をオンにします。
- Windowsファイアウォール:TCP/3389ポートが許可されているか、「Windowsセキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」から確認しましょう。
- ユーザーアカウントの権限:リモート接続を許可するユーザーにアカウントが追加されているかチェックしてください。
- ルーターのポート開放:自宅外から接続する場合は、ルーターでポートフォワーディング設定が必要です。
「スタート」→「Windowsセキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」→「アプリをファイアウォールで許可する」を開き、「リモートデスクトップ」にチェックが入っているか確かめましょう。
社内やカフェのWi-Fiでは特定ポートが塞がれている場合があり、うまくつながらないことがあります。
パスワードが通らないのはなぜ?
リモート接続のときに「パスワードが違う」と出るとドキッとしますよね。実はこれ、パスワードそのものの間違い以外にもいくつか原因があったりします。
- CapsLockやNumLockがオンになっていて入力文字が変わっている
- Microsoftアカウントとローカルアカウントのパスワードを混同している
- Windows Hello(PINや指紋認証)を有効にしていてパスワード入力が無効化されている
- ドメイン参加している環境で正しいドメインを選んでいない
- キーボードレイアウト(日本語/英語)がリモート先と合っていない
Homeエディションでも使える?
Windows Homeエディションならではのポイントは、リモートデスクトップのクライアント(操作する側)としては問題なく動くところです。スマホやタブレットから自宅のProやEnterpriseを搭載したPCへ繋いでサクッと操作できます。
ただし、自宅PCそのものをリモートで動かしたい受け手役(ホスト)としてはHomeだと標準で対応していません。もし自宅PCがHomeなら、ProへのアップグレードやAnyDesk、TeamViewerといった無料の代替ツールを組み合わせるのがおすすめです。それでも自作サーバーで遊びたいときは、OpenSSH+ポート開放でターミナル経由という裏技もありますよ。
通信量はどれくらい?
リモートデスクトップの通信量は画面サイズや動きの多さで変わります。テキスト中心の作業なら低く抑えられますが、動画再生やフルHD以上の高解像度になると増えやすいです。
解像度 | 通信量の目安 |
---|---|
1280×720 | 0.5~1Mbps |
1920×1080 | 1~2Mbps |
3840×2160 | 3~5Mbps |
実際に自宅から会社PCへつないで測ってみたところ、フルHDで文書編集中心なら平均200KB/s(約1.6Mbps)でした。動画や大きな動きを映すともう少し増えます。
リモート中に画面を見られたくないときは?
家族に画面を見られると心配なときってありますよね。WindowsのリモートデスクトップはWindows Pro以上だと接続すると自動でローカル側をロックし、サインイン画面しか見えなくなるので、安心して操作できます。
もっと厳重にしたい場合やHomeエディションを使っている場合は、ちょっとした小技を使ってモニタを真っ黒にする方法もあります。
- Windows Proの自動ロック:リモート接続が始まると同時にローカル画面がロックされ、操作中の画面は表示されません。
- グループポリシーで強制ログオフ:ファイル名を指定して実行から「gpedit.msc」を起動し、[リモートデスクトップサービス]→[ホストセッション]→[セッションの切断とリセット]を有効にすると、接続終了時に画面をクリアできます。
- モニタを強制オフ:プログラマー的には「nircmd」を導入し、リモート接続開始時に
nircmd.exe monitor off
を実行して真っ黒画面を作るのが定番テクです。
まとめ

自宅のWindowsマシンを遠隔操作できる手順をまとめると、まずは操作される側のPCでリモートデスクトップをオンにし、次にルーターやファイアウォールの設定で外部からのアクセスを許可。最後にWindowsリモートデスクトップアプリでPC名かIPアドレスを入力してつなぐだけです。
とくに初めてのときは、リモートデスクトップの有効化とネットワーク設定、アプリ接続の三つのポイントを押さえると迷わず進められます。
さらにダイナミックDNSを使えばIPアドレスが変わっても安心ですし、セキュリティ向上のためにポート番号をカスタマイズするといった応用もできます。
これで外出先やカフェでも自宅PCにサクッとアクセスできますから、ぜひ実際につないでみて快適なリモートライフを楽しんでください。