Windowsで毎回同じアプリを手動起動しているうちに、スタートアップへうまく追加できず朝の作業がもたついてしまうことはありませんか?
ここでは共通フォルダーと個人フォルダーの違いから、クリックひとつで済むショートカット作成、タイミングを細かく調整できるタスクスケジューラの活用まで、実体験に基づく方法を順に解説します。作業後はパソコン起動と同時に必要なツールが立ち上がるので、集中したいタイミングを逃しません。
忙しい朝の数分を取り戻す準備は簡単です。手順をひと通り試して、自動起動の頼もしさを味わい、作業のスタートを軽やかに整えましょう。
スタートアップにアプリを追加する具体的な流れをまるっとガイド

仕事のたびにアプリを手動で立ち上げるのはちょっと手間に感じますよね。そんなときはスタートアップに好みのアプリを登録しておけば、パソコンを起動した瞬間から必要なアプリが勢揃いします。
- スタートアップフォルダーにショートカットを登録:もっともお手軽な方法です。
- タスクマネージャーから有効化:既にインストール済みのアプリを一覧からON/OFFできます。
- レジストリにキーを追加(上級者向け):プログラマーならではの裏ワザで、自動起動を細かくコントロールできます。
どの方法も数分で完了するので、自分の環境や好みに合わせて選んでみましょう。次からはそれぞれの手順を懇切丁寧にご案内していきます。
共通スタートアップフォルダーへショートカットを入れる王道ルート

共通スタートアップフォルダーへショートカットを入れる方法は、とてもシンプルで分かりやすいルートです。すべてのユーザーに対して同じアプリを自動で起動させたいときにぴったりです。
このルートでは、エクスプローラーでProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startupのフォルダーを開き、起動したいアプリのショートカットをドラッグ&ドロップするだけで準備完了となります。
プログラマーならではのちょっとしたコツとして、Windowsキー+Rで「shell:common startup」と入力すると一発でフォルダーを開けるので、頻繁に登録するアプリがある場合に便利です。
①Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を開く

キーボード左下にあるWindowsキー(旗マーク)とRキーを同時に押します。
画面左下に小さな入力ウィンドウが表示されたら準備完了です。
②入力欄にshell:common startupと打ちEnter
Runダイアログの入力欄をクリックしてshell:common startupと入力します。
タイプが終わったらEnterキーを押してください。すべてのユーザー用スタートアップフォルダーが開きます。
入力ミスがあるとフォルダーが開かないので、半角スペースの位置をよく確認しましょう。
③起動させたいアプリのショートカットを貼り付ける
アプリの実行ファイルや既存ショートカットを用意したら、先ほど開いたStartupフォルダーをアクティブにしたうえで、右クリック→貼り付けを選んでください。
もし貼り付けがうまくいかないときは、管理者権限が必要なアプリかもしれません。その場合はタスクスケジューラを使う方法も検討しましょう。
④再起動して自動起動をチェックする
画面左下のスタートボタンをクリックしてメニューを開きます。
電源アイコンを選んで「再起動」をクリックします。
自動でシャットダウンと起動が完了するまで待ちましょう。
再起動後、Windowsキー+Xキーを同時に押して「タスクマネージャー」をクリックします。
タブから「スタートアップ」を選び、追加したアプリの状態が「有効」になっているか確認します。
自分だけのスタートアップフォルダーにそっと置くお手軽ルート

スタートメニューの中にある「スタートアップ」フォルダーへショートカットをそっと入れるだけで、Windows起動と同時にアプリを呼び出せます。
- レジストリに触らないので安心感バツグン
- すぐに取り消しOK:不要になったらフォルダーからポイで元に戻せる
- 視覚的にわかりやすい:どのアプリが登録されているか一目瞭然
PCに詳しくない方でもサクッと使いこなせるから、まずはこの方法で軽やかにスタートアップ管理にチャレンジしてみましょう。
①Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を開く

キーボードのWindowsキーとRキーを同時に押すと、「ファイル名を指定して実行」のウインドウがパッと現れます。この操作はプログラムや設定をサッと呼び出すときの基本なので、ぜひ覚えておきましょう。
②入力欄にshell:startupと打ちEnter
Windowsキー+Rを押すと「ファイル名を指定して実行」が開きます。入力欄にshell:startupと打ち込み、そのままEnterキーを押してください。
③起動させたいアプリのショートカットを貼り付ける
開いているスタートアップフォルダー内で何もない場所を右クリックして「貼り付け」を選ぶか、Ctrl+Vで先ほどコピーしたショートカットを貼り付けます。
④再起動して自動起動をチェックする

タスクバーを右クリックして「シャットダウンまたはサインアウト」>「再起動」を選んでください。再起動後にサインインすると、追加したアプリが自動で立ち上がるか確認できます。
OSアップデートが同時に動いていると、自動起動までに数秒から十秒ほど余計に時間がかかることがあります。
タスクスケジューラで細かく起動タイミングを決めるこだわりルート

タスクスケジューラを使うとWindows起動直後だけでなく、ログオン時や指定した日時、さらにはイベント発生時など、きめ細かいタイミングでアプリを立ち上げられます。
たとえば「ログオンから30秒後に◯◯を起動」「ネットワーク接続後に△△を実行」「特定のWindowsイベントが発生したら□□を起動」といった条件を自由に組み合わせられるのが大きなメリットです。
スタートアップフォルダやレジストリ登録では物足りない細かいこだわりがあるときや、複数ユーザーやリモート環境での動作を確実にさせたいときに頼りになる方法です。
プログラマー視点のアドバイスとしては、タスク名に用途と日付を入れて管理しやすくしておくと、あとで見直すときに迷わずに済むのでおすすめです。
①検索ボックスからタスクスケジューラを開く

画面左下の検索アイコンをクリックして「タスクスケジューラ」と入力し、Enterキーを押します。
キーボード派の方はWindowsキー+Sで検索ボックスを素早く呼び出せます。
はじめて見る画面にちょっとワクワクするかもしれませんが、表示されたアプリ名をクリックすればあっという間に起動します。
②右側の基本タスクの作成をクリックする

タスクスケジューラの画面が開いたら、ウィンドウ右側にある「基本タスクの作成」を押してください。メニュー項目は英語環境だと「Create Basic Task」の名称になります。
③トリガーで「ログオン時」を選ぶ

「トリガー」で「ログオン時」を選ぶと、Windowsにサインインしたあとすぐにアプリを起動できるようになります。普段使うアプリを自動で立ち上げたいときに便利です。
「タスクの作成」画面で上部の「トリガー」タブをクリックします。
「新規」ボタンを押し、「タスクの開始」でログオン時を選びます。そのまま「OK」を押して設定を保存してください。
複数ユーザーで使うPCの場合は、「ログオン時」に適用するユーザーを確認しておくと、不要な起動を防げます。
④操作で「プログラムの開始」を選び実行ファイルを指定する

アクションの一覧からプログラムの開始をクリックします。これで起動したいアプリを登録できる画面に切り替わります。
「参照」ボタンを押して、起動したいアプリの.exeファイルを選びましょう。普段よく使うアプリは、C:\Program Files
やC:\Program Files (x86)
フォルダーに入っていることが多いです。
引数が必要なツールなら「引数の追加」にコマンドラインオプションを入力できます。不要なら空欄のままで大丈夫です。
「OK」をクリックするとアクションが登録されます。この設定で次回サインインしたときに自動でアプリが立ち上がります。
⑤完了を押して設定を保存する

「完了」をクリックして設定を保存します。これで選択したアプリがスタートアップに追加され、次回Windows起動時に自動で立ち上がります。
スタートアップ追加を応用してパソコン時間をもっと快適に

スタートアップにアプリを追加した後は、さらにひと工夫で毎日のパソコン時間をもっと快適にできます。起動のたびに立ち上げ作業をまとめて自動化し、作業前の準備時間をぐっと短縮しましょう。
応用技 | 役立つシーン |
---|---|
スケジュール管理アプリ自動起動 | パソコンを開くだけで今日の予定を即チェック |
セキュリティツール自動起動 | 起動後すぐに保護が始まり安心して作業開始 |
音楽プレイヤー自動起動 | 好きなプレイリストで集中モードにスイッチ |
起動を数分遅らせて混雑を防ぐテクニック

パソコンの起動直後は、スタートアップに登録したアプリがいっせいに動き出しやすくて、CPUやディスクの負荷が大きくなることがよくあります。
そこで起動を数分遅らせる設定を使うと、最初に必要なプロセスだけがすばやく動き、そのあと重いアプリがタイミングをずらして立ち上がるため、ログイン直後のもたつきがぐっと減ります。
たとえばオンラインストレージや自動同期ツールなど、ディスクやネットワークを長時間使うものに遅延を設定すると、日々の起動がストレスフリーになります。
タスクスケジューラで遅延時間を入力する

トリガータブで設定したい起動条件をダブルクリックし、「タスクの開始を遅延」にチェックを入れて、遅延させたい秒数か分数を入力してください。
起動直後に重い処理を走らせると動きが重くなることがあるので、30秒から1分程度の遅延を入れると安定しやすくなります。
遅延後にアプリが開くか再起動で試す

まずスタートボタンを押し、電源メニューから「再起動」を選びます。Windowsが再起動してサインイン画面に戻ったら、登録したアプリが自動的に起動するか確認してください。起動したら設定がうまくいっています。もし開かない場合は、タスクスケジューラを開き、トリガーの「遅延開始時間」が想定どおりになっているか再チェックしましょう。
バッチファイルで複数アプリを一気にスタート

バッチファイルを使うと、複数のアプリをまとめて一気に起動できるようになります。テキストエディタで〈start〉コマンドをズラリと並べるだけなので、起動順やオプションも自分好みにカスタマイズできる点がとても便利です。
プログラミングや資料作成のときに、エディタ・ターミナル・ブラウザなど一度に立ち上げたいツールがある場合に特におすすめです。手動でクリックしなくてもダブルクリックひとつで準備が整うので、毎朝のルーチンがグッとスムーズになります。
メモ帳でstartコマンドを列記してbatファイルを作る
まずメモ帳を開いて書きたいアプリの起動コマンドを1行ずつ並べます。Windows標準のstartコマンドを使うと、実行後すぐに次の行を処理できるので便利です。
start "" "C:\Program Files\MyApp\myapp.exe"
start "" "C:\Tools\helper.exe"
start "" "https://www.example.com"
書き終わったら、ファイル→名前を付けて保存を選び、ファイル名に「startup.bat」など好きな名前を付けます。.bat
まで入力することを忘れないでください。
「文字コード」は必ずANSIにして保存しましょう。UTF-8のままだと起動しないことがあるので気を付けてください。
パスにスペースが含まれる場合は、必ずダブルクオートで囲んでおくと誤動作を防げます。
batファイルのショートカットをスタートアップに置く

batファイルをスタートアップに登録するとWindowsにサインインした瞬間から自動でスクリプトが動きます。
Winキー+Rでファイル名指定画面を開き、shell:startup
と入力してEnterを押すと個人用スタートアップフォルダが表示されます。
実行したいbatファイルをエクスプローラーで探し、右クリック→「ショートカットの作成」をクリックします。できたショートカットを先ほど開いたスタートアップフォルダにドラッグ&ドロップします。
パソコンを再起動してサインイン後にbatファイルが自動で実行されることを確認します。問題なければ完了です。
batファイル内のパスは絶対パスで書いておくと、起動時にファイルが見つからないトラブルを防げます。
USBメモリを挿したときだけ起動させるおもしろワザ

USBメモリをパソコンに差し込むだけで、登録したアプリがひょいっと起動する遊び心ある裏ワザがあります。
プログラマーらしい小技として、Windows標準の「タスクスケジューラ」を使い、ドライブ接続のイベントをトリガーに設定するだけで実現可能です。
- USBドライブの挿入をイベントIDやドライブ文字でキャッチ
- 指定したアプリ(ポータブル版)を自動で起動
- 使いたいときだけ起動させて無駄な常駐を防止
必要なのはほんの数クリックだけ。毎回手動で探す手間がなくなり、USBひとつでどこでも同じ環境をシュッと呼び出せます。
タスクスケジューラのトリガーを「イベント」に切り替える
タスクスケジューラを開いた後、対象のタスクを右クリックしてプロパティを選んでください。
プロパティ画面のトリガータブを開き、既存のトリガーをダブルクリックするか新規をクリックします。
開始条件のプルダウンメニューから「イベント時」を選び、詳細設定でログ名・ソース・イベントIDを入力してください。
たとえば、システムのスリープ復帰をきっかけにする場合はログ名に「System」、ソースに「Microsoft‐Windows‐Power‐Troubleshooter」、イベントIDに「1」を入れます。
OKボタンを押して保存すると、イベント発生時に自動でアプリが起動するようになります。
イベントIDにデバイス接続を指定しアプリを登録する

タスクのトリガー追加画面で、新規イベントフィルターを開きます。
「基本」タブを「カスタム」に切り替え、「イベントフィルターの編集」を選びます。
「XML」タブに移動し、以下のフィルターを貼り付けてデバイス接続を検出します。
適用をクリックしてフィルターを保存します。
次に「操作」タブで起動したいアプリを指定し、「OK」を押してタスクを登録します。
USB以外のデバイスでも同ログ・IDで反応する場合があるため、Event Viewerで実際のイベント情報を確認すると安心です。
よくある質問

スタートアップにアプリを追加すると起動が遅くならない?
- スタートアップにアプリを追加すると起動が遅くならない?
軽めのアプリならほとんど影響ありませんが、重いソフトを一斉に起動すると起動時間が伸びることがあります。実際に試してみて気になるときは、タスクマネージャーのスタートアップタブで「遅延スタート」を設定すると負荷が分散できるのでおすすめです。
追加したアプリを後から無効にしたいときは?
- 追加したアプリを後から無効にしたいときは?
「Ctrl+Shift+Esc」でタスクマネージャーを開き、スタートアップタブを選んで該当アプリを右クリック「無効化」を選ぶだけです。自分で登録したショートカットを削除したい場合は、登録先フォルダー(%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup)から対象ファイルを削除すれば完了です。
スタートアップフォルダーが見当たらないときは?
スタートアップフォルダーが見当たらないのは、実は隠しフォルダー扱いになっているからです。エクスプローラーで直接探しても表示されないので、別の開き方を覚えておくと迷わずたどり着けます。
一番手軽なのは「Win+R」で表示される実行ダイアログにshell:startupと入力する方法です。この方法なら隠し属性を気にせず、すぐに自分用スタートアップフォルダーを開けます。
それでもアクセスできない場合はタスクスケジューラを使ってログオン時に起動する設定に切り替えるといいでしょう。管理者権限で動かしたいアプリや起動タイミングを調整したいときに頼りになる裏ワザです。
ショートカットと実行ファイルどちらを入れればいい?

スタートアップにはインストール時に作成されたデスクトップやスタートメニューのショートカットを登録するのが安心です。
ショートカットにはアイコンや起動オプション、作業フォルダがしっかり設定されているため、毎朝同じ状態でアプリが立ち上がります。プログラマーとして実体験すると、実行ファイル(.exe)を直接登録するとパラメータ不足でエラーを出しやすいので注意です。
Windows11でも同じやり方で大丈夫?
Windows11でも手順はほぼ同じです。ただし設定アプリの構成が少し変わっていて、スタートアップの一覧は「アプリ→スタートアップ」の順に進む必要があります。
タスクマネージャーを使う方法も変わりません。「Ctrl+Shift+Esc」で開いたあと「スタートアップ」タブを選んで、登録したいアプリを有効にしてください。
スタートアップに入れすぎると動きが重くなる?
スタートアップに登録するアプリが増えると、Windows起動時に同時に読み込まれるプログラムが多くなります。その結果、CPUやメモリの負担が大きくなってログイン完了までの時間が長引いたり、動作がもたついたりすることがあります。
もし動きが重いと感じたら、タスクマネージャーを開いて「スタートアップ」タブで各アプリのスタートアップの影響を確認してみましょう。不要なものは「無効化」しておくと、起動時間も日々の快適さも改善できます。
毎日使うツールだけをスタートアップに残すのがキホンです。不必要なアプリはあとから手動で起動するようにすると、余計な負荷を減らせます。
タスクスケジューラでパスワードを求められるのはなぜ?
タスクスケジューラで新しいタスクを作成するときにパスワードを求められるのは、指定したユーザーアカウントの権限でプログラムを確実に動かすためです。
特に「ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する」を選ぶと、ログイン前や別のセッションでも動かせるようにWindowsがパスワードを保持しなければなりません。そのため初回のみ認証情報の入力が必要ですが、一度登録してしまえば以降は自動的に読み込まれます。
まとめ

Windowsスタートアップへのアプリ登録は、毎朝のちょっとした手間をぐっと減らしてくれます。
以下4ステップでササッと設定を完了させましょう。
- 「shell:startup」フォルダーを開く:Win+Rで入力してEnter。
- アプリのショートカットを作成:デスクトップ上で右クリック→送る→デスクトップ(ショートカットを作成)。
- ショートカットを貼り付け:「shell:startup」フォルダーにコピー&貼り付け。
- 再起動して動作確認:Windows起動時に自動でアプリが立ち上がるかチェック。
これで毎日のスタートアップがスムーズになりますし、自分の作業ペースがもっと楽になりますね。