Windowsの防御役であるセキュリティアプリがどうしても開かないとき、設定を触ることすらできずに不安が募っていませんか?
同じ壁にぶつかった経験から、再起動の確認やシステムファイルの修復、さらにPowerShellでの再登録まで順を追ってやさしく案内します。画面の位置やクリック場所を具体的に示すので、途中で迷う心配はありません。
読み終える頃には原因と対策が手元にそろい、安心してパソコンを使い続けられます。深呼吸をひとつ、準備ができたら一緒にチェックを始めましょう。
Windowsセキュリティを開けるようにするためのやさしい手順まとめ

Windowsセキュリティが開かないときは、いくつかの方法で動きをリセットしたりファイルを修復したりするとほとんどの場合すっきり直ります。ここでは初心者でも迷わず試せる手順をざっくりまとめました。
- サービスの再起動:Windowsセキュリティ関連のサービスを止めてから再起動してみる。
- アプリの再登録:PowerShellでセキュリティアプリを再登録して初期状態に戻す。
- システムファイルの修復:DISMやSFCコマンドで壊れたファイルをチェック&修復する。
- Windowsアップデートの確認:最新の更新プログラムを当てて関連バグを解消する。
- グループポリシー/レジストリ確認:セキュリティ機能が無効化されていないか目を通す。
まずは再起動とサービス状態をチェックする方法

パソコンを再起動すると、一時的に詰まったプロセスやサービスが整理されてWindowsセキュリティが開かない不具合をサクッと直せることがあります。慌てずに一度シャットダウンか再起動を試してみましょう。
それでも改善しない場合はWindowsセキュリティを支えるサービスの状態をチェックしましょう。SecurityHealthServiceとwscsvcというサービスが起動しているか確認してみてください。プログラマー目線のコツとしてPowerShellで状態を調べてから必要に応じて起動すると、手早く動きを戻せるので覚えておくと便利です。
①スタートボタンから電源をクリックして再起動を選ぶ
画面左下のスタートボタンを押すとメニューが開きます。そこにある電源アイコン(丸いボタンに縦棒のマーク)をクリックしてください。そのまま表示されるメニューから再起動を選ぶと、開いているアプリや設定がいったん終了してWindowsが自動で立ち上がります。
お仕事や作業中のデータがあれば必ず保存してから実行しましょう。再起動はトラブル解消の基本なので、ここをクリアできると多くの不具合がリセットされやすくなります。
②起動後にCtrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開く
Windowsが起動したらキーボードのCtrl
キーとShift
キーとEsc
キーを同時に押してください。
押した瞬間にタスクマネージャーがポンと現れます。
もしキーボードショートカットが反応しない場合は、タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選ぶ方法が頼りになります。
起動直後はキー操作が忙しないことがあるので、少し落ち着いてからもう一度試すと安心です。
③サービスタブでSecurityHealthServiceが実行中か確認する
タスクマネージャーを開いたら、サービスタブをクリックします。
リストの中から「SecurityHealthService」を探し、状態欄に「実行中」と表示されているか確認します。
「実行中」でない場合は、サービス名を右クリックして「開始」を選ぶと動き出します。
④停止していたら右クリックして開始を選ぶ
「Windowsキー+R」を同時に押して「ファイル名を指定して実行」を開き、services.msc
と入力してOKをクリックします。
サービス一覧が表示されたら「Windows Defender セキュリティ センター サービス」を探し、状態が「停止」なら項目を右クリックして「開始」を選んでください。
PowerShellでWindowsセキュリティアプリを再登録する方法

PowerShellを使ってWindowsセキュリティアプリを再登録すると、内部で管理されているAppxパッケージがリフレッシュされて壊れたファイルや設定が元に戻ります。ちょっと敷居が高そうに感じるかもしれませんが、コマンドをコピペするだけで完了するので心配いりません。
この方法は再インストールを伴わないため、ほかの復旧手段でうまくいかなかったときの切り札として活躍します。管理者権限でPowerShellを開くだけで実行できるので、手軽に試してみてください。
①スタートボタンを右クリックしてWindowsTerminalを管理者として開く
画面左下のスタートボタンを探して、右クリックします。表示されたメニューからWindowsTerminal(管理者)を選んでください。ユーザーアカウント制御の画面が出たら「はい」をクリックして管理者権限で起動します。
②PowerShellウインドウにGet-AppxPackageMicrosoft.SecHealthUI-AllUsers|Reset-AppxPackageを入力してEnter
管理者権限で起動したPowerShellに以下のコマンドを正確に入力してEnterキーを押してください。
Get-AppxPackage Microsoft.SecHealthUI -AllUsers | Reset-AppxPackage
コマンド実行後は自動的にリセット処理が始まるので、完了するまでしばらく待ちましょう。
③完了表示を待ってPCを再起動する
アップデートや設定変更が終わると「完了」などの表示が出ますので、数秒から数分ほど余裕をもって待ちます。
そのあと、画面左下のスタートメニューをクリックし、電源アイコン→再起動を選んでPCをリフレッシュしましょう。
再起動が終わったら、Windowsセキュリティを開いて問題が解消しているかチェックしてください。
システムファイルチェッカーで壊れたファイルを直す方法

システムファイルチェッカー(SFC)はWindowsに組み込まれた機能で、壊れたシステムファイルを見つけて自動で修復してくれます。コマンドを1つ打つだけなので初めての人でも迷わず使いやすいのが魅力です。
- 手軽さ:インストール不要で管理者権限のコマンドプロンプトから実行
- 高い精度:Windows公式の仕組みでシステムファイルを検証して復元
- 幅広いトラブルに対応:起動しないアプリや設定画面の異常も改善する場合あり
特にWindowsセキュリティを開く際にエラーが出るときは、システムファイルが壊れているケースが多いです。あとから失敗しても安心な仕組みなので、まずはこちらから試すとスムーズにトラブルを解消できるでしょう。
①スタート検索でcmdと入力し右クリックから管理者として実行を選ぶ
画面左下のスタートボタンをクリックするかキーボードのWindowsキーを押します。検索ボックスにcmdと入力すると「コマンド プロンプト」が表示されるので、その上で右クリックし「管理者として実行」を選びます。
管理者権限で開くときはユーザーアカウント制御の確認が出ます。「はい」をクリックすると次のコマンドが使える状態になります。
②コマンドプロンプトにsfc/scannowと入力してEnter
管理者権限のコマンドプロンプトで、「sfc /scannow
」と入力してください。最新のWindows10/11では、sfcと/scannowの間に必ず半角スペースを入れるのがポイントです。
Enterキーを押すと整合性チェックが始まり、%表示が進行状況を示します。完了までそのまま数分待ち、終わったら自動で結果が画面に表示されます。
③100%になるまで待ち再起動して動作を確認する
更新バーが100%になるまでじっくり待ちます。途中で電源を切ったりせず、完了まで見守りましょう。
100%になったら画面の案内に従って再起動します。自動的にシャットダウンと起動が行われるので、焦らず待ちます。
再起動後にWindowsセキュリティを立ち上げて動作を確認しましょう。問題なく開けば無事完了です。
再起動中は絶対に電源を切らないでください。
新しいユーザーを作って動作を試す方法

新しいユーザーを作成してWindowsセキュリティが正しく起動するか確認するアプローチは、プロファイルの不具合を切り分けるのにぴったりです。別のアカウントでログインすることで、元のユーザー設定やインストール済みアプリに影響を受けずに動作をチェックできます。
これにより問題の原因がユーザープロファイルの破損なのかシステム全体の設定なのかを見極められ、原因の切り分けがスムーズになります。
エンジニア的なコツとして、Microsoftアカウントではなくローカルアカウントを一時的に使うと、ネットワーク接続や同期設定を気にせず手軽にテストできるのでおすすめです。
①設定アプリを開きアカウントをクリック
画面左下のスタートボタンを押してから歯車のアイコンを選びます。すると設定アプリが開くので、項目一覧から「アカウント」を探してクリックしてください。
②家族とその他ユーザーを選びその他ユーザーをこのPCに追加をクリック
左側メニューから「家族とその他ユーザー」をクリックします。「その他のユーザーをこのPCに追加」が表示されたら、そのボタンをクリックしてください。
Microsoftアカウントを持つユーザーを追加する場合はメールアドレスを入力できます。ローカルアカウントだけを作りたいときは「サインイン情報がありません」を選んで先へ進みましょう。
③ローカルアカウントを作成してサインインしWindowsセキュリティを開く
Windowsキー+Iで設定を開きます。
「アカウント」→「家族とその他ユーザー」→「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリックします。
「このユーザーのサインイン情報がありません」を選び、「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加」を押します。
新しいユーザー名とパスワードを入力して、ローカルアカウントを作成します。
画面左下のスタートボタンを開き、アカウントアイコン→先ほど作成したアカウントを選んでサインアウト→そのアカウントでサインインします。
サインインが完了したら、スタートメニューの検索で「Windowsセキュリティ」と入力して起動します。
Administrator権限がないとアカウント追加やWindowsセキュリティの起動で制限を受ける場合があります。
トラブル解決後にWindowsセキュリティをもっと活用するコツ

トラブルがひと段落したらWindowsセキュリティをさらに便利に使いこなしましょう。定期チェックや通知設定などを活用すると、セキュリティの見逃しを減らせます。
応用技 | 活用シーン |
---|---|
定期スキャンのカスタムスケジュール設定 | 毎朝パソコン起動後に自動チェックしてウイルスを早期発見 |
セキュリティダッシュボードのアカウント追加 | 家族やチームメンバーのデバイスもまとめて管理 |
PowerShellでのリアルタイムモニタリング | コマンド一行で最新の保護状況をいつでも確認 |
モバイルアプリ連携で即時通知 | 外出先でも不審な動きをスマホでキャッチ |
リアルタイム保護を一時的にオフにして開発環境を整える

開発中に頻繁にファイルを保存したりビルドを実行すると、Windowsセキュリティが自動スキャンにはたらいて動作が一瞬もたつくことがあります。そんなときはリアルタイム保護を一時的にオフにしてみると、開発ツールのレスポンスがグッと軽くなります。
- ビルドやコンパイルの高速化:ファイルアクセスを邪魔されずにすばやく処理できます。
- 誤検知によるビルドエラー回避:開発中によくある、一時フォルダやライブラリファイルのブロックを防げます。
- デバッグ時のスムーズな動作:ステップ実行やホットリロードの待ち時間が減って作業がはかどります。
オフにするときはネット接続を控え、作業後は必ずリアルタイム保護を再度オンにしてシステムを守ってください。
設定アプリからプライバシーとセキュリティをクリックしWindowsセキュリティを開く
画面左下のスタートボタンをクリックし、歯車マークの設定を選びます。この歯車アイコンがないときは、検索欄に「設定」と入力するとすぐ見つかります。
設定画面の左側にあるメニューからプライバシーとセキュリティをクリックします。最新OSではメニューが折りたたまれる場合があるので、≡ボタンで展開してください。
「プライバシーとセキュリティ」の一覧にあるWindowsセキュリティを探してクリックします。新しいウィンドウが立ち上がり、セキュリティの状態を確認できます。
ウイルスと脅威の防止で設定の管理をクリックしリアルタイム保護を切り替える
ウイルスと脅威の防止の画面を開いたら、設定の管理からリアルタイム保護をサクッと切り替えてみましょう。落ち着いて操作すればすぐ終わります。
「ウイルスと脅威の防止」の画面で「設定の管理」を見つけてクリックします。テキストが小さいときはメニューの余白を探してゆっくり押してください。
表示されたトグルスイッチをクリックして、リアルタイム保護をオンまたはオフにします。スイッチの色で状態を確認できます。
リアルタイム保護をオフにするとウイルス検出機能が止まるので、作業が終わったら必ずスイッチを戻してください。
定期スキャンの時刻を自分の好きな時間に変更する

定期スキャンは深夜や作業中などタイミングがずれてしまうと、急にPCの動きがもたついて焦ることがあります。
好きな時間に変更すると、電源を入れたまま寝ている間や仕事の合間など、自分が気にならないタイミングにだけウイルスチェックを走らせられます。
Windows標準のタスク設定を使うので追加ソフトは不要ですし、プログラマーならではの視点でログが残る時間を狙っておけば「あ、ちゃんと動いたな」と後から確認できる楽しみもあります。
タスクスケジューラを開きMicrosoftWindowsWindows Defenderのスケジュールを選ぶ
スタートボタンを右クリックして「コンピューターの管理」を選び、左側のメニューから「タスクスケジューラ」をクリックします。
- 左ペインで「タスクスケジューラライブラリ」を展開します。
- 「Microsoft」をダブルクリックして階層を開きます。
- 同様に「Windows」を開き、「Windows Defender」をクリックします。
これでDefenderの定期スキャンや更新タスクが表示されます。
条件タブで時間を指定しOKをクリックする
条件タブを開いたら「時刻」を選び、開始したい時間を入力します。必要に応じて「終了時刻」も設定しておくと安心です。入力が完了したら画面下のOKボタンをクリックしてください。これで指定した時間に動作が自動で実行されるようになります。
保護履歴をチェックして不要な除外を見直す

Windowsセキュリティが開かないときは、以前にファイルやフォルダーを除外してしまったのが原因かもしれません。まずは保護履歴をさっと確認して、誤って除外している項目がないかチェックしてみましょう。
除外リストから不要な設定を外すと、セキュリティサービスがちゃんと再起動して動きはじめます。インストール時にうっかり「除外」にチェックしたものが残っていると、セキュリティ画面がうまく開かないことがあるので、とてもおすすめの方法です。
Windowsセキュリティの保護履歴を開き最近のアクティビティを確認する
タスクバーの検索アイコンをクリックし、「Windowsセキュリティ」と入力して表示されたアプリを選びます。
左側メニューから「ウイルスと脅威の防止」をクリックして切り替えます。
「保護の履歴を見る」をクリックし、検出されたファイルやブロックされた動作など最新の情報をチェックします。何も表示されない場合は右上の更新ボタンを押して最新データを読み込みましょう。
不要な除外があれば項目をクリックして除外を解除する
表示されている除外リストから、誤って除外しているファイルやフォルダーを探してクリックしてください。
「除外を解除しますか?」という確認が出たらはいを選ぶと設定が元に戻ります。
除外を解除すると次回のウイルススキャンに含まれるため、完了後にスキャンを実行することをおすすめします。
よくある質問

Windowsセキュリティが開かない基本的な理由は何ですか?
- Windowsセキュリティが開かない基本的な理由は何ですか?
OSの更新が途中で止まっていたりMicrosoftアカウントの同期がうまくいっていなかったりすると起きやすいです。自分の経験ではアップデートが中断されたあとに画面が反応しなくなった例を見かけました。
パスワードが合っているのに開けない時は?
- パスワードが合っているのに開けない時は?
キーボードレイアウトが意図せず英語配列に切り替わっている場合があります。CapsLockの状態や@キーの位置が変わるトラブルを何度か見ましたので、まずは右下の言語アイコンでレイアウトを確認してみてください。
インストールしたアプリが原因か調べるには?
- インストールしたアプリが原因か調べるには?
セーフモードで同じ手順を試してみると判別しやすいです。自分の体験では常駐アプリが競合しているケースが多かったので、タスクマネージャーでスタートアップ項目を絞って再起動すると素早く原因が見つかりました。
再登録してもWindowsセキュリティが開かないのはなぜ?
Windowsセキュリティを再登録したのに開かない主な理由は、システムファイルが壊れていること、バックグラウンドで動く関連サービスが起動していないこと、ほかのセキュリティソフトとぶつかっていることなどが考えられます。プログラマーの現場でよくあるのは、WMI(Windows管理インターフェース)が内部エラーを起こして情報を正しく取得できなくなるケースや、レジストリの設定が意図せず上書きされてしまうパターンです。こうした原因が積み重なると再登録だけでは根本的な解決に至らないことが多いのです。
無料の別ソフトに乗り換えても安全なの?
無料で配布されているウイルス対策ソフトも、信頼できる大手ベンダーのものを選べば十分安全に使えます。
公式サイトからダウンロードし、配布元のデジタル署名が有効か確認すれば正規版をインストールできます。Windowsは新しく入れたソフトに合わせて自動で守りを切り替えてくれるので、手動で設定をいじる必要はありません。
ただし初期設定のままだと不要な広告表示や不要機能がONになっている場合があるので、インストール直後にオプションをチェックしておくと快適に使えます。
PowerShellのコマンドは危なくない?
PowerShellはむやみに危ないコマンドを実行するツールではありません。Windowsに標準で組み込まれている“コマンドの窓口”のようなもので、実際にWindowsセキュリティ(Windows Defender)を操作するための専用コマンドレットが用意されています。
たとえばWindows Defenderの設定画面を開くにはStart-MpSettingsを使いますが、これはマイクロソフト公式のコマンドレットです。公式ドキュメントに載っているコマンドをコピーして貼り付けるか、自分で書いた簡単なコマンドだけを実行すれば、安全にWindowsセキュリティを操作できます。
とはいえ実行する際は管理者権限で開くことと、信頼できるコマンド以外を避けることがポイントです。PowerShellの実行ポリシー(スクリプトを実行できる範囲を決める設定)を「Restricted(制限付き)」のままにしておけば、未知のスクリプトはブロックされるので安心です。
まとめると、公式コマンドレットだけを使い、管理者権限と実行ポリシーの基本設定を守っていれば、PowerShellは安全にWindowsセキュリティを操作できる頼れるツールです。
他のウイルス対策ソフトが邪魔していることはある?
- 他のウイルス対策ソフトが邪魔していることはある?
-
はい。パソコンに複数のセキュリティソフトを入れていると、それぞれが同じ機能を監視し合って動作がもたつきやすくなります。実際に市販のウイルス対策ソフトを後から入れた際、Windowsセキュリティの画面が開かなくなった経験があります。
不要なセキュリティソフトはアンインストールか無効化してみてください。設定が競合しなくなると、Windowsセキュリティがスムーズに起動するようになります。
まとめ

サービスの起動確認、システムファイルの修復コマンド、Windows Updateとアプリの再登録を順に行うだけで、Windowsセキュリティの起動エラーはほとんど解消します。
これで安心してパソコンの安全対策を実行できるようになるので、気軽に新しいソフトを試したり設定を変更したりしながら、楽しいWindowsライフを満喫しましょう。