Windowsでファイルを触るたびに、右クリックから開く長いメニューを自分好みに編集したいのに方法がわからず戸惑っていませんか?
設定場所を覚えやすいエクスプローラーのフォルダー操作から、レジストリを最小限に触れる安全なコツ、さらにフリーソフトを組み合わせるスムーズな流れまで順番に示します。実際に手元の環境で試しつまずいた点と対処も添えるため、はじめての方でも作業中に迷う瞬間が減り、クリック数もぐっと抑えられます。
柔らかい説明に沿って手を動かし、ひと息で自分だけのコンテキストメニューを完成させましょう。作業が終わるころには普段のファイル整理が軽く感じられるはずです。
今すぐ試せる!Windowsの右クリックメニューを編集するやさしい手順

右クリックメニューが不要な項目でごちゃごちゃしていると、使いたい機能を探すだけで時間がかかってしまいますよね。ここでは実際に試せる方法をざっくり4つご紹介します。
- レジストリエディタ:直接項目を追加・削除してすっきり整理できる
- ShellMenuView:GUI上で右クリックメニューを一元管理できるフリーソフト
- SendToフォルダ:よく使うフォルダやアプリをすばやく呼び出せる
- アプリ連携:7-Zipなどのアプリを使って圧縮・解凍メニューを追加できる
エンジニアならではのコツとして、レジストリをいじる前にバックアップを取ることをおすすめします。もし設定を間違えても、すぐに元に戻せますよ。
エクスプローラーで「送る」メニューを編集

エクスプローラーの「送る」メニューは、よく使うフォルダやアプリをショートカットとして登録できる仕組みです。自分専用に整理すると、ファイル操作のたびに階層をたどらずに済んで作業がぐっと早くなります。
カスタマイズ方法は大きく分けて二つあります。ひとつは「%APPDATA%\Microsoft\Windows\SendTo」フォルダにショートカットを直接追加する手軽な方法、もうひとつはレジストリを使って独自の送る先を柔軟に設定する本格派の方法です。初心者にはファイル操作だけで完了するフォルダ追加がおすすめです。
プログラマー視点のワンポイントアドバイスとして、よく使う開発ツールやテスト用フォルダへのショートカットをスクリプトでまとめて配置しておくと、プロジェクトごとに「送る」メニューを切り替えられて便利です。
①隠しファイルを表示する設定に切り替える
タスクバーのエクスプローラーアイコンをクリックしてフォルダーを開きます。
上部の「表示」を選び、リボンの中にある隠しファイルのチェックボックスをオンにします。
チェックを入れると、薄く表示されていた隠しファイルやフォルダーが見えるようになります。
②エクスプローラーのアドレスバーにshell:sendtoと入力する
エクスプローラーのウィンドウ上部にあるアドレスバーをクリックします。
shell:sendto
と入力してEnterキーを押すと送る先フォルダーが開きます。
③不要なショートカットを削除する
まずShellExViewをダウンロードしましょう。公式サイトからZIPを落として展開し、管理者権限でShellExView.exe
を起動してください。
表示を「Type」列で並べ替えてContext Menuのみをリストアップします。削除したいエントリを選んで右クリック→「Disable Selected Items」を選ぶと、メニューから消えます。
④新しいショートカットを作成して追加する
Win+Rキーを押して「shell:sendto」と入力し、Enterキーで送信先フォルダを開きます。
フォルダ内で右クリック→新規作成→ショートカットを選び、プログラムやフォルダのパスを指定します。
出来上がったショートカットを選んでF2キーで名前を編集し、右クリックメニューに表示される名前にします。
ショートカットのリンク先が移動や削除で変わると表示されなくなるので、常に有効な場所を指定してください。
⑤ファイルを右クリックして変更を確認する
エクスプローラーで先ほど対象にしたファイルを探し、ファイル名の上で右クリックします。
コンテキストメニューに新しく追加した項目が表示されていれば作業完了です。
もし表示されない場合はエクスプローラーを再起動するか、Shiftキーを押しながら右クリックしてみてください。
レジストリエディターでコンテキストメニューを軽くする

レジストリエディターを使うと、右クリックメニューに登録されている不要な項目を直接取り除けます。ソフトを追加せずにWindows標準機能だけで軽量化できるのが大きな魅力です。
細かく見ると「開く」「送る」「プロパティ」以外にも、アプリが追加した項目がずらりと並んでいます。これらはレジストリのキーを整理することですっきり削除でき、メニュー表示が軽くなります。
レジストリ編集に慣れていないと少し緊張するかもしれませんが、バックアップの手順さえ押さえれば安心して使えます。手順をひとつずつ進めるだけなので、たとえ初心者でも迷わず実行できます。
①Windowsキー+Rでregeditと入力して開く
キーボード左下のWindowsキーを押しながらRキーを押してください。「ファイル名を指定して実行」ウインドウがポンッと現れます。
開いたウインドウの入力欄にregedit
と入力し、Enterキーを押してください。レジストリエディタが立ち上がります。
レジストリエディタを開くときに「ユーザーアカウント制御」が表示されたら、はいをクリックしてください。
②HKEY_CLASSES_ROOT\*\shellex\ContextMenuHandlersを探す
キーボードでWindowsキーとRキーを同時に押して、表示された「ファイル名を指定して実行」にregedit
と入力してEnterキーを押します。
レジストリエディターの左ペインで以下の順にクリックして開きます。
- HKEY_CLASSES_ROOTをクリック
- 「*」(アスタリスク)を展開
- shellexフォルダーをクリック
- ContextMenuHandlersキーを探す
ContextMenuHandlersが見当たらない場合は、shellExでは大文字小文字が区別されないので、別フォルダー内にないか探してみましょう。
③不要なサブキーをエクスポートしてから削除する
レジストリエディターでサブキーを消す前に、かならずバックアップを作成します。ファイル名は「日付_キー名.reg」にするとあとで整理しやすくなります。
- 左ペインで削除したいサブキーを見つけて右クリックします。
- メニューからエクスポートを選びます。
- 表示されたダイアログでわかりやすいファイル名を設定し、保存先を決めて「保存」をクリックします。
- バックアップが完了したら同じサブキーを右クリックして「削除」を選び、確認ダイアログで「はい」を押します。
④エクスプローラーを再起動して効果を確かめる
まずCtrl+Shift+Escを同時に押してタスクマネージャーを開きます。
プロセスの一覧からWindowsエクスプローラーを探してください。
該当項目を選択したら、右下の「再起動」ボタンをクリックしてエクスプローラーを再起動します。
デスクトップが一瞬リロードされるので、右クリックメニューを開いて設定した項目が反映されているか確認しましょう。
タスクマネージャーで「Windowsエクスプローラー」が見つからないときは、左下の「詳細」をクリックして一覧を広げてください。
フリーソフトで手軽にカスタマイズ

メニューの項目をリスト表示でサクサク操作できるフリーソフトなら、レジストリを直接いじらずに右クリックメニューを思いのままにアレンジできます。たとえばEasy Context Menuは日本語対応で、チェックボックスをオンオフするだけで不要な項目を非表示にしたり、新しい項目を追加したりできるので、Windows初心者にも心強い味方です。しかもポータブル版が用意されていてインストールなしで使えるため、職場や友達のPCにも気軽に持ち込めます。ちょっとした試行錯誤をしながら、自分好みの右クリックメニューを手軽に整えましょう。
①推奨ツールをダウンロードしてインストールする
公式サイトでWindowsのバージョン(64bitまたは32bit)に合ったインストーラーをダウンロードします。
ダウンロードしたEasyContextMenuSetup.exeをダブルクリックしてセットアップを起動します。
表示された画面で使用許諾にチェックを入れ「次へ」をクリックします。
インストール先フォルダを確認して「インストール」をクリックします。
インストール完了画面で「終了」をクリックすると、インストールが完了します。
②右クリックメニューの一覧を読み込む
右クリックメニューには普段気づかない便利コマンドがずらりと並んでいます。まずはその全体像をつかむために、外部ツールを使って一覧を読み込んでみましょう。
軽量で操作がシンプルなNirSoft製ツール「ShellMenuView」を公式サイトから落とし、適当なフォルダに解凍します。
解凍したフォルダ内の実行ファイルを右クリックし「管理者として実行」を選びます。これですべての権限でメニュー項目を読み込めます。
ツールがレジストリから収集したメニュー項目が一覧表示されます。名前や場所を見ながら「このコマンドが何を開くか」などをチェックしましょう。
管理者で起動しないと一部のシステムメニューが読み込めないので注意してください。
③チェックを外して不要項目を非表示にする
一覧の中から不要な項目をクリックして選択し、右上にある「有効」チェックを外します。
複数まとめてオフにしたいときは、Ctrlキーを押しながらそれぞれをクリックしてください。
チェックを外したら、ツールバーの「再読み込み」ボタンを押すと、実際の右クリックメニューから非表示になったかすぐに確認できます。
④独自コマンドを追加して保存する
スタートメニューからメモ帳を起動して、新しいテキストファイルを用意します。
以下のコードをコピーして貼り付けます。「MyCommand」が右クリックメニューに表示されるメニュー名です。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\Background\shell\MyCommand]
@"コンテキストメニューに表示させたい名前"
[HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\Background\shell\MyCommand\command]
@="\"C:\\Path\\To\\MyScript.bat\" \"%V\""
「ファイル」→「名前を付けて保存」を選び、ファイル名をadd_mycommand.regにして保存場所を指定します。
保存した.regファイルをダブルクリックして「はい」を選び、レジストリに追加します。以上で右クリックメニューに独自コマンドが表示されます。
右クリックメニュー編集を応用して毎日の操作をもっと快適に

応用例 | 活用メリット |
---|---|
特定フォルダを即時開く | 毎日使うフォルダへ瞬時アクセスできる |
バッチファイルの実行 | よく使うスクリプトを右クリック一発で起動 |
画像編集ソフトで開く | 素材をすぐに編集画面へ送れる |
ファイルを7-Zipで圧縮 | 圧縮作業を手間なく進行できる |
クラウドへアップロード | バックアップが自動化されて安心 |
右クリックメニューにちょっとした工夫を加えるだけで、作業のムダ時間をガッと減らせます。表にある応用例を参考に、自分の使い方に合わせた項目を追加してみましょう。慣れるとつい右クリックしたくなるほど便利です。
お気に入りフォルダーへ一発コピーを追加

選択中のファイルやフォルダーをあらかじめ登録した「お気に入りフォルダー」へワンクリックでコピーできるようになります。日々同じプロジェクトフォルダーや共有ドライブにファイルをまとめたいとき、いちいちコピー先を指定する手間が省けるから作業スピードがぐっと上がります。
追加方法はレジストリにキーを登録するだけなので余計なソフトを入れずに済みます。エクスプローラーの右クリックに「一発コピー」が増えるので、プログラマー視点でも手軽で安心なカスタマイズです。
シェルコマンドを使って宛先フォルダーのショートカットを送るに登録
SendToにショートカットをShellコマンドで一気に作成できます。PowerShellのCOM機能を使うとGUIを開かず便利です。
SendToのフォルダーは%APPDATA%\Microsoft\Windows\SendToにあります。エクスプローラーのアドレスバーに貼り付けて開いてください。
下のコマンドをPowerShellにコピー&ペーストして実行してください。フォルダー名とパスは環境に合わせて変更します。
powershell -NoProfile -Command "$s=(New-Object -COM WScript.Shell).CreateShortcut('$Env:APPDATA\Microsoft\Windows\SendTo\MyFolder.lnk');$s.TargetPath='D:\Data\MyFolder';$s.Save()"
フォルダー名に日本語が含まれる場合はパス全体をシングルクォートで囲んでください。
PowerShellスクリプトをワンアクションで実行

PowerShellスクリプトを右クリック一つで呼び出せるようにすると、日常的なファイル操作をサクサク進められます。たとえば複数のファイルを一括でリネームしたり、定期バックアップをトリガーしたり、手動で開く手間がゼロになります。
レジストリにカスタムメニューを追加しておくと、選択したアイテムをスクリプトのパラメータとして受け取れるようになるので、どんなケースにも柔軟に対応できます。登録後は常にメニュー内に項目が現れるので、コマンドウィンドウを開く面倒がなくなり、作業がストレスフリーになります。
初めての方はPowerShellの実行ポリシーに気をつけてください。ローカルのスクリプトであれば「RemoteSigned」など緩めの設定で問題なく動きますので、次に紹介する手順でレジストリの登録と合わせてサクッと設定してしまいましょう。
スクリプトへのショートカットを作成し右クリックメニューに関連付け
パワーシェルやバッチファイルをすぐ呼び出せると作業がはかどりますね。右クリックメニューに自作スクリプトを登録すると、ファイルやフォルダーを選んで一発で動かせるようになります。
実行したいスクリプトファイル(.ps1 や .bat)のフルパスをファイルエクスプローラーで確認し、コピーしておくと後で迷いません。
「スタート」メニューから regedit を管理者で開き、HKEY_CLASSES_ROOT\*\shell
の下に好きな名前(例: RunMyScript)でキーを追加します。
作成したキーの下に command
キーを追加し、(既定) に以下のように設定します。
「powershell -ExecutionPolicy Bypass -File "フルパス\スクリプト.ps1" "%1"」
タスクマネージャーで「エクスプローラー」を再起動するか、一度サインアウトすると新しいメニューが反映されます。
レジストリ操作は慎重に。変更前にエクスポートしてバックアップしておくと安心です。
新規作成メニューの整理でデスクトップをすっきり

普段あまり使わないファイル形式が新規作成メニューに並んでいると、目的の項目を探すのに時間がかかります。レジストリエディターで不要なShellNewキーをオフにする方法を使うと、メニューがシンプルになって、よく使うフォルダーやテキストファイルだけが残ります。これでデスクトップ作業が快適になり、ワークフローがスムーズになります。
不要なテンプレートキーをレジストリから削除して項目を厳選
右クリックメニューに表示されるテンプレートは、レジストリに「キー」として登録されています。不要なものを見つけて削除すると、メニューがすっきりまとまります。
まずは大事なレジストリを守るため、エクスポート機能でバックアップを取ります。レジストリエディタの「ファイル」→「エクスポート」を選んで保存してください。
Regeditを管理者権限で開き、以下のパスに進みます。HKEY_CLASSES_ROOT\*\ShellNew
ここにテンプレート一覧のキーが並んでいます。
一覧から不要なテンプレート名のキーを右クリック→「削除」を選びます。心配なら名前を一度書き留めておくと安心です。
削除後はタスクマネージャーからExplorer.exeを再起動します。右クリックメニューを開いて、項目が消えているか確かめましょう。
キーを削除すると元に戻せないので、必ずバックアップを取ってから操作してください。
よくある質問

編集したメニューを元に戻す方法はありますか?
- 編集したメニューを元に戻す方法はありますか?
-
レジストリを操作する前に、該当キーをエクスポートしておくと安心です。実際に変更後に元に戻したいときは、保存しておいた.regファイルをダブルクリックして適用すると、元の状態へ復元できます。
サードパーティ製アプリなしで右クリックメニューを追加できますか?
- サードパーティ製アプリなしで右クリックメニューを追加できますか?
-
レジストリエディターでHKEY_CLASSES_ROOT配下のshellキーに新規キーを作成すれば、アプリ不要で追加可能です。キー名とcommandサブキーに実行ファイルのパスを設定すれば、すぐにメニューへ反映できます。
Windows11でも同じ手順で大丈夫ですか?
- Windows11でも同じ手順で大丈夫ですか?
-
はい、最新のWindows11でも同じレジストリキーを使います。UIが少し変わっていますが、編集先のパスは同じなので、手順通りに操作して問題ありません。
レジストリを触るのがこわいけど大丈夫?
「レジストリをいじるとWindowsがおかしくなるかも」と心配になりますよね。でも右クリックメニューの編集では、変更する場所が決まっているので大きく壊れることはほとんどありません。
編集するときは必ずレジストリをバックアップしてから進めましょう。具体的にはレジストリエディターで対象キーを右クリック→エクスポートするだけで保険がかけられます。
レジストリのバックアップは「ファイル」→「エクスポート」で簡単にできます。万が一のときはエクスポートした.regファイルをダブルクリックすれば元に戻せます。
送るフォルダーが見つからないのはなぜ?
あれ?右クリックから「送る」を開いてもフォルダーが見当たらないのは、実は「SendTo」フォルダーが隠し扱いになっているか、あるいは中身のショートカットが消えてしまっているからです。
まずはエクスプローラーで隠しファイルを見えるようにしましょう。表示タブから「隠しファイル」をオンにするとC:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendTo
フォルダーが出現します。もし中にショートカットがなかったら、使いたいフォルダーやアプリのショートカットをここにコピーすると「送る」メニューに戻ってきますよ。
アップデートで元に戻ったときの対処は?
Windowsの自動アップデートが走ると、カスタマイズした右クリックメニューがリセットされて困ることがあります。そんなときは、あらかじめ設定をサクッと戻せる仕組みを用意しておくと安心です。
- レジストリをエクスポート:編集前にエクスポートしておけば、元の状態をダブルクリックで復元できます。
- PowerShellスクリプトを用意:変更内容をスクリプト化しておくと、更新後に一発で再適用できます。
- 専用ツールを使う:フリーソフトのコンテキストメニュー管理ツールなら、UI上でワンクリック復元が可能です。
どれも実践しやすい方法なので、自分が使いやすい方法でバックアップと復元をセットで準備しておくと、アップデート後も慌てずにすみます。
まとめ

Windowsの右クリックメニューを思い通りに変える手順をおさらいしましょう。まずレジストリエディタを使って不要な項目をすっきり整理しました。次に専用ツールで新しいメニューを手軽に追加し、自作スクリプトで自分だけの便利なアクションを登録しました。
今日紹介した方法を試せば、よく使う項目へすばやくアクセスできるようになります。まずは作業前にバックアップを取り、自分のワークフローに合わせてカスタマイズを楽しんでください。使い勝手がグッと向上して、毎日の作業がもっとラクになりますよ。